八条学園騒動記
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第七百三十二話 ナマケモノその二
「そうなのだ」
「それはまた特殊ですね」
「そうだな、しかしだ」
「そうした身体の仕組みなので」
「尚更だ」
「ナマケモノは動かないですか」
「そして動かないことがな」
まさにこのことがというのだ。
「ナマケモノの生存戦略でだ」
「進化ですね」
「また言うが生きものの進化は一つではない」
大尉は上等兵に話した。
「それでだ」
「その為にですね」
「ナマケモノもな」
「その様な進化を遂げましたか」
「アマゾンでは素早く動くのも進化でな」
「動かないことも進化ですね」
「小さくなることも大きくなることもな」
身体のそれもというのだ。
「進化なのだ」
「まさに千差万別ですね」
「過酷な環境故にな」
密林で暑く常に雨が降り湿気も異常に多い、日航が入らないまでに草木が生い茂り海の様な大河が流れている世界においてというのだ。
「進化も多様になる」
「そこにいる生きもの達は」
「哺乳類もそうでだ」
今観ている生きもの達もというのだ。
「そしてだ」
「爬虫類や両生類もですね」
「無論鳥類もで水族館にいるが」
「魚類もですか」
「実に多彩だ」
アマゾンにいる魚達はというのだ。
「巨大な鯰、デンキウナギにピラニアにピラルクとな」
「多彩ですね」
「吸血魚もいるしだ」
生きものの肛門から入りそうするのだ。
「本来なら海にいる魚すらだ」
「アマゾンにはいますか」
「星によるがな」
それはというのだ。
「エイがいるし鮫もだ」
「淡水鮫ですね」
「連合ではわりかし多いが」
淡水生の鮫はというのだ。
「アマゾンではとりわけだ」
「よく観られますから」
「そして迂闊に川に入るとな」
そうすると、というのだ。
「アナコンダや巨大鯰、ピラニアに鰐にだ」
「鮫に襲われますか」
「鯨さえいる星もある」
アマゾンにはというのだ。
「そうしただ」
「実に多様な生きものがいますか」
「川もな、そして魚類もな」
「多彩ですね」
「それは水族館で観られるが」
「この学園のですね」
「だが今回はな」
大尉は上等兵に難しい顔で述べた。
「時間がない」
「動物園を巡ってですね」
「それでだ」
「今日は帰ることになりますか」
「そうなる、また日をあらためてな」
そうしてというのだ。
「そのうえでだ」
「水族館に行きますか」
「植物園や美術館もな」
そうした場所もというのだ。
「博物館も行きたいしな」
「あちらもですか」
「それに鉄道博物館もな」
こちらもというのだ。
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