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神々の塔

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第五十一話 織田家の者達その五

「ちゃんと服着てな」
「寝てるんやね」
「郷に入ればで」
 この考えに基いてというのだ。
「そうなってる一面もあるし」
「日本やとそやから」
「お箸も使って」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「服着て寝てるね」
「そうしてるわ」
「そやねんね」
「そや、しかし私も日本文化には何かと最初は戸惑ったわ」
 シェリルはここでこうも言った。
「同性愛にしてもな」
「それ皆言うね」
「あからさまに普通やさかいな」
「確かに怖い漫画とかあるけど」
「それ自体はあけっぴろげやな」
「昔からやで。今回の神霊さん織田家の方々やけど」
 綾乃は彼等の話もした。
「織田家っていえば」
「ああ、そやな」
「織田信長さんそっちの趣味もあったからな」
「相手の人もおったな」
「それも複数」
 羅と施、メルヴィルとトウェインが言ってきた。
「森蘭丸さんとかな」
「蒲生氏郷さんもやろ」
「前田利家さんも」
「あの人お子さんかなりいてはったけど」
 二十人以上いた、その幼名が独特だったことも有名である。茶道が好きなので茶器の名前を付けたりしていたのだ。
「そっちの趣味もあって」
「それでやな」
「それでも有名やな」
「そやけど批判されてへんな」
「面白がって言われるだけで」
「悪くなかったから」
 日本ではというのだ。
「当時も今も」
「そうやな」
「ほんまそこが日本やな」
「平安時代もそうで」
「それからもで」
「今も罪にはならへんで」
 起きた世界ではそうだというのだ。
「というかこっちの世界でも」
「別に罪やなくて」
「タブーにも思われてへんな」
「キリスト教と科では否定していても」
「あんまり強くないな」
「そやね、それで十星連合でも罪やないし」 
 犯罪には定めていない、綾乃だけでなく十星連合の者は誰もそれを罪をしようとはしなかったのだ。
「これといって」
「別に罪にするのはな」
「他に問題のあるし」
「趣味やなくてもな」
「悪いとはならんしな」
「皆そう思うね。それでうちも定めんかったし」 
 十星連合の棟梁である綾乃もだ。
「この世界の多くの地域でもそやね」
「ギリシアでは普通やったしな」
 リーがこのことを言ってきた。
「日本だけやなくて」
「あそこもやね」
「それで他の地域の多くもな」
「同性愛はタブーやないね」
「違う種族同士の結婚もあるしな」
 ただしその場合子供は出来ない、人間とエルフの様に外見が近くともそれぞれの種族の間に子供は生まれないのだ。これがDNAが違うからだ。 
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