X ーthe another storyー
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第四十九話 合鏡その十四
「どうもな」
「そうなのか」
「邪で激しく火の様な。例えるなら」
神威はさらに言った。
「姫様と真逆の」
「そうしたものか」
「タロットで言うとな」
これのカードのというのだ。
「逆だ」
「正とはだな」
「そうした感じにした様な」
「そうしたものを感じるか」
「俺は俺、お前はお前だが」
自分達のままだがというのだ。
「何かそんな気だ」
「お前も感じるのか、だが地の龍の誰からもな」
「そうしたものは感じないか」
「では何処から出ている」
封真は怪訝な顔になり神威に問うた。
「一体」
「わからないな」
「ああ、しかしな」
それでもというのだ。
「このことはな」
「突き止める必要があるな」
「そうだな、お互いにな」
「戦うと共にな」
「そうしていこう」
それぞれというのだ。
「気になるからな」
「ああ、それで今は神社に一人暮らしだな」
「巫女さん達はいてくれているが家は一人だ」
封真は今の問いには微笑んで答えた。
「料理も何もかもな」
「お前がしているか」
「寂しいな、家にいると」
今度は少し苦笑いになって述べた。
「だからな」
「早く戦いが終わってか」
「小鳥と父さんに戻って欲しい」
「おじさんの回復は順調だ、だからな」
「戦いが終わる頃にはか」
「退院してだ」
そうしてというのだ。
「戻って来る」
「そうなるか」
「安心しろ、元通りになれる」
封真に励ます様に微笑んで話した。
「お前達もな」
「そして俺とお前もだな」
「そうだな、終わったら小鳥と三人で何処かに行こう」
神威から提案した。
「そしてだ」
「そのうえでだな」
「一緒に楽しもう」
「それがいいな、ではな」
「ああ、まただな」
「会おう」
こう話して今は別れた、神威は小鳥のところに戻り彼女とも共にいた。だが授業が終わりクランプ学園の洋館に行くと。
一瞬だが嫌な気配を感じた、それで小鳥に言った。
「悪いが俺もだ」
「戦いに出るの?」
「そうする」
こう答えた。
「だがその前にだ」
「どうしたの?」
「空汰のところに行って来る」
こう言うのだった。
「そしてあいつにも声をかける」
「けれど空汰さんは」
「いてくれるだけでいい」
「そうなのだ」
「だからだ、護刃と一緒に留守を頼む」
「護刃ちゃんね」
「今帰ってきたばかりだ」
彼女はというのだ。
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