ハッピークローバー
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第百九話 四人で話すことその十一
「お酒だけじゃなくてね」
「他のことにもお金使うわね」
「ギャンブルとか女遊びとかホストとかね」
「ホストにはまる女の人っているわね」
「あれ馬鹿だから」
美奈代はこのうえないまでの軽蔑を込めてこの言葉を出した、見れば目も実に嫌悪に満ちたものになっている。
「あんなのにはまるなんてね」
「確かによくないわね」
「ただあそこで雰囲気やお酒を楽しむのはね」
「いいのね」
「男の人だとキャバクラとかで」
それでというのだ。
「女の人だとホストだけれど」
「どっちもはまったら馬鹿ね」
「それでお金使ってね」
貢いだりしてというのだ。
「何がいいのよ」
「破産するだけね」
「それでお金の切れ目がね」
まさにそれがというのだ。
「縁の切れ目で」
「ポイ、ね」
「そうなるわよ、だからね」
それでというのだ。
「あんなのにはまるなんてね」
「馬鹿ってことね」
「何がいいのよ」
美奈代の声と目は軽蔑と嫌悪に満ちたままだった。
「お酒飲むならね」
「普通に飲むことね」
「ああした場所で飲んでも」
そうしてもというのだ。
「本当にね」
「お金物凄く使うだけね」
「そうよ、だからね」
それでというのだ。
「ああした遊びは論外で」
「お酒も」
「お金のことも考えて」
そのうえでというのだ。
「飲むことよ」
「そうすることね」
「そうよ、健康もお金も」
その両方をというのだ。
「しっかりと考えて」
「飲んでいけばいいわね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「私もあんたもね」
「気を付けていくことね」
「それでホスト遊びはね」
「絶対に駄目ね」
「あのね、お喋りとか聞いて欲しいなら」
そう思うならというのだ。
「ネットで好きなだけね」
「チャットトとかラインでね」
「誰か見付けて」
そうしてというのだ。
「話せばいいから」
「何か認めて褒めてくれるのがね」
富美子は姉に自分が聞いた話をした。
「嬉しくて」
「行くのよね」
「そうだっていうけれど」
「それでお金使うのはね」
「駄目なのね」
「中には親の遺産全部ね」
自分の為に残してくれたそれをだ。
「それで溶かしたなんて人もね」
「いるのね」
「親御さん泣くわよ」
それこそというのだ。
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