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星河の覇皇

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第八十五部第四章 メキシコの思惑その二十

「もうそれで、です」
「それ以上のことはないですね」
「まさに」
 ドトールに笑顔で答えた。
「そう考えています」
「私もです」
「長官もですが」
「残念ですが警察は暇かといいますと」
「そこまではですね」
「言えないです」 
 そうした状況だというのだ。
「どうにも」
「左様ですね」
「国や地域にもよりますが」
「全体としてですね」
「中央警察もです」
 ドトールはどうにもという口調で話した。
「仕事はです」
「あってですね」
「暇ではないです、戦争や紛争はないですが」
「事件はですね」
「それなりにありますし」
 それにというのだ。
「減っていても宇宙海賊もです」
「まだいて」
「テロリストも」
 この者達もというのだ。
「ですから」
「それで、ですね」
「はい、暇かといいますと」
 これはというのだ。
「言えないです」
「そうですか」
「警察が暇と言い切れる」
「そうした社会にですね」
「なって欲しいと思い」
「警察もですね」
「頑張っています、ですが食べられないで行う犯罪はないので」
 それでというのだ。
「その分はです」
「犯罪は少ないですね」
「はい」
 実際にというのだ。
「連合では」
「そのことは千年変わらないですね」
「どうしてもです」
「経済的な問題で犯罪が起こるとなると」
「多くなります」
 即ち普通にしていては食べられない者が多い社会ではというのだ。
「残念なことに」
「生きる為に罪に走る」
「そうせざるを得なくなるので」
「自然とですね」
「食べられないまでに貧しいなら」
 そうした社会ならというのだ。
「犯罪は多くなります、ですが」
「連合は、ですね」
「食べるものはあり仕事もです」
「ありますね」
「千年に渡って、むしろです」
 ドトールは話した。
「慢性的な人手不足です」
「そうですね、発展が続いていて」
「人口が幾ら増加しても」
「その増加以上に発展していて」
 それが続いてというのだ。
「仕事はです」
「ありますし」
「むしろ人手が足りない」
「千年の間です」
 つまり連合建国当初からだというのだ、発展が続く中においてどうしてもそうなっているのである。 
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