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夢幻水滸伝

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第三百二十八話 時間を操る力その七

「強かったり数が多いなら」
「その場合はですね」
「あたくしが出まして」
 ミッチェル自身がというのだ。
「退治します」
「そうされますか」
「はい」
 こう言うのだった。
「あたくしの術、それにです」
「神具で、ですね」
「戦います」
「そして退治されますか」
「そうさせてもらいます」
 実際にというのだ。
「彼等は、そして降らへん賊も」
「強いか数が多いなら」
「その両方ならです」
「ご自身が出られ」
「倒します」 
 そうするというのだ。
「出来れば穏健に済ませたいですが」
「それが無理ならですね」
「しゃあないです」
 こう言うのだった。
「戦うしか」
「そうですか、ミッチェル様は一見自信がなさそうですが」
「実際あるタイプやないです」
 ミッチェルは正直に答えた、そのうえでステーキサンドを食べた。
「あたくしは」
「しかしいざという時はです」
「戦うっていうんですね」
「そうです、これまでも実際にです」
「戦ってきたので」
「冒険者の時も。覚悟はおありですね」
 ミッチェル自身に言うのだった。
「いざという時は」
「逃げる時は逃げますが」
「逃げてもいい時は」
「ブラックで自分でどうにも出来へんで」
 そうした環境でというのだ。
「いても碌なことにならへん」
「そうした場所はですか」
「そうです、逃げます」
「それもいいです、逃げることもです」
「その場合もですか」
「勇気が必要です、邪悪な輩がいまして」
 市長は例えて話した。
「その邪悪な輩に対する力がなく」
「逃げへんとどうにもならへん」
「そうした状況ではです」
「逃げることもですね」
「勇気です、その時あれこれ言うならです」
 そうした輩はというのだ。
「逃げないで最悪の事態に陥っても」
「責任取らへんですね」
「無責任に言っているだけです、暴力を振るう家族から逃げるなと言って」
 そうしてというのだ。
「家族が暴力で死んで」
「逃げるなと言った人が責任を取るか」
「絶対にないです、そうした家族とは縁を切らないと」
 さもないと、というのだ。
「冗談抜きで虐待死、殺人の被害者にもです」
「なりますね」
「その人が逃げたらその場所が崩壊するだの言っても」
「そんな奴がいる場所それも好き放題している場所は」
「崩壊させねばなりません」
 市長は強い声で言い切った。
「腐った、狂ったコミュニティなぞです」
「崩壊せなあかんですね」
「はい」 
 そうだというのだ。 
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