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イベリス

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第百二十九話 すっきりしてその八

「健全な精神か」
「そうとは限らないわね」
「普通に体育会系の部活でいるでしょ」
「不健全な精神の人ね」
「先輩でも顧問の先生でもね」
「暴力振るったりして」
「犯罪者になったり」
 『健全な肉体』を持ちながらだ。
「するからね」
「だから体を鍛えても」
「性根が腐った人もね」
 そうした輩もというのだ。
「いるわよ」
「そうよね」
 咲もそれはと頷いた。
「世の中には」
「けれど身体動かすとね」
「心にもいいのね」
「気分がすっきりするから」 
 そうなるからだというのだ。
「だからね」
「それでよね」
「もうね」
「どんどん歩けばいいのね」
「そうよ、歩いていれば」
 そうすればというのだ。
「それ自体がね」
「運動で」
「いいのよ、走ったり跳んだりしなくても」
 それでもというのだ。
「身体は動かせるのよ」
「そういうことね」
「何でもいいのよ」
「歩いても」
「それで身体を動かしてね」
 そうしてというのだ。
「健康になるから」
「身体も心も」
「そうなるならね」
「じゃあどんどん歩くわね」
「そうしてね、一日一万歩も歩いていたら」
 そうすればというのだ。
「いいわよ」
「それだけ歩いたら」
「そう、ただ一人で歩くのは」
「よくないわね」
「物騒だから」
 それでというのだ。
「世の中何かとね」
「日本でもね」
「絶対に安全かっていうと」
 現代日本はというのだ。
「そうはね」
「言えないわね」
「通り魔だっているしね」
「それね」
「だから一人ではね」
「歩かないことね」
「迂闊にはね」
「そのことも大事ね」
「身体を動かすにしても安全によ」
 このことは絶対にというのだ。
「だからモコちゃんと一緒はいいし私ともね」
「一緒にいて」
「あちこち行ったりして歩くのもね」
「いいのね」
「駅巡りも」
 これから行くそれもというのだ。
「いいのよ」
「そういうことね」
「だからね」 
 咲はさらに言った。
「モコちゃんとのお散歩の後は」
「駅巡りね」
「それしましょう」
「そうして歩くわね」
「ええ、歩くのが好きなら」
 それならというのだ。 
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