X ーthe another storyー
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第四十八話 見舞その三
「それで、です」
「癒されて」
「そしてです」
そのうえでというのだ。
「またです」
「動ける様になりますね」
「そうです、それに」
「私達もですね」
「接していて」
その昴流と、というのだ。
「よかったと思います」
「そうですか」
「それで、です」
さらに言うのだった。
「昴流君はもう戦わないですが」
「生きていけますね」
「きっと」
「それならいいですね」
「全くだ、やはりだ」
神威も言ってきた。
「あのままだとだ」
「駄目ですね」
「そうだしな」
だからだというのだ。
「俺達も接してきたが」
「その努力も報われましたね」
「そうだな、昴流さんもよくなっている」
微笑んでこうも言った。
「それならな」
「希望を持ってですね」
「何でもやっていこう、戦いは間違いなくあと少しで終わるしな」
戦える者は僅かになってきた、それでというのだ。神威はそうしたことも冷静に見てそのうえで話していた。
「それならな」
「尚更ですね」
「希望を持ってな」
そうしてというのだ。
「戦っていく、そして見舞いもな」
「していきますね」
「そうする」
こう征一狼に話してだった。
二人は彼と笑顔で別れた後で病室を出た、そして院内を歩いていると。
前から颯姫が来た、颯姫は二人を見て言った。
「貴方達も来ていたのね」
「はい、お見舞いで」
護刃が答えた。
「そうでした」
「そうなのね」
「それで颯姫さんも」
「ええ、遊人さんと哪吒の」
「お二人のですか」
「毎日来ているの」
優しく微笑んで答えた。
「私は」
「そうなんですか」
「それで遊人さんは」
彼のことをここで話した。
「もう歩ける様になったわ」
「そこまで回復されたんですね」
「そうよ。哪吒は入院したばかりで」
「まだですか」
「ベッドから出られないけれど」
それでもというのだ。
「意識はしっかりしているから」
「そう、ですか」
「貴女が心配することはないわ」
こう護刃に告げた。
「命に別状はないし」
「そうなんですね」
「少ししたら歩ける様になるわ」
彼もというのだ。
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