仮面ライダーキバ 目に見えないつながり
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第四十五章
「これで俺を倒すつもりか」
「そうだ。この剣は貴方でもかわせない筈だ」
紅が彼に告げる。
「この剣だけは」
「かわす必要もない」
キングはここでも自信に満ちた言葉を発するのだった。
「今の俺を倒すことなぞ。誰にもできはしない」
「じゃあそれは僕はしてみせる」
しかし紅もまた絶対の自信を見せていた。
「今投げているこの剣で」
「受けるのだ」
キングは剣に対して構えを見せてきた。両手を合わせそこから何かを放とうとする。
「これでな。これで剣を止める」
「むっ!?こいつ」
「まさかそのエネルギーで」
「そうだ。この俺の渾身のエネルギー」
今まさにそのエネルギーを放った。それは彼と同じ位の大きさだった。
「これでその剣をな!跡形もなく粉々にしてくれよう!」
「な、何だこのエネルギー!」
「こんなの見たことありませんよ!」
キバットもタツロットも彼が今放ったそのエネルギーを見て驚きの声をあげざるを得なかった。
「渡、御前を信じるけれどよ!」
「このエネルギーは!」
「いや、それでも大丈夫だよ」
そのエネルギーを前にしても変わらない紅の言葉だった。
「この剣なら。絶対にね」
「あのエネルギーでもかよ」
「キングを倒せるんですね」
「あの剣なら必ず倒せるよ、安心して」
こうしてそのまま剣が突き進むのを見守る。今エネルギーと剣がぶつかる。両者が空中でせめぎ合う。しかし剣の方が徐々に押してきた。そうして次第にエネルギーを突き破り。そのうえでエネルギーを完全に突破し叩き潰したうえで今キングに対して最後の突撃に入った。
そして遂にキングの胸を貫いた。渾身のエネルギーを破られそのうえで胸を貫かれたキングが呆然とした顔でその胸を胸を貫く剣を見るのだった。
「馬鹿な、この俺の渾身のエネルギーを破っただと」
「言った筈だよ。必ず貴方を倒すって」
紅はその呆然とするキングに対して告げるのだった。
「だから僕は倒した、貴方をね」
「くっ、この俺を三度も倒すとは・・・・・・」
「三度だけじゃない」
紅のその言葉が再び強くなる。
「僕は何度でも貴方を倒す。貴方がこの世に現われる限りは」
「そうか。何度もか」
「貴方だけじゃない」
紅の言葉はこれで終わりではなかった。
「ネオファンガイアもレジェンドルガも他の存在も」
「全てをか」
「スサノオと彼が操る貴方達を全て」
そうした全ての存在を全て入れての言葉であった。
「倒す。全て」
「では。やってみせるがいい」
キングは断末魔の状態で言った。今まさに身体が倒れようとしている。
「スサノオを。倒すのだな」
言いながら遂に倒れたのだった。そうしてガラスとなって砕け散った。剣はそのまま床に突き刺さる。そうして彼がその剣に歩み寄り床から引き抜いた時。玉座に再び圧倒的な邪悪なオーラが生じていた。
「やはりキングを倒したのだな」
「貴方だね」
「そうだ。もう私のことはわかっているようだな」
「スサノオ」
彼は言った。そのオーラを見上げて。
「もう貴方のことは聞いていますから」
「そうか。それなら話が早い」
声は今の紅の言葉を聞いて満足そうに笑ってきた。
「それならだ。私も今ここでの姿を見せよう」
「ここでの姿か」
「何か如何にもって感じですね」
キバットもタツロットもそれを聞いて述べた。
「じゃあ渡よ、いよいよ正念場だぜ」
「キング以上に」
「わかってるよ。スサノオ」
まだ姿を見せていない彼を見上げて告げる。
「貴方を倒す。ここで」
「いいだろう。では今ここでの姿」
そのオーラがまさに実体化した。その姿は。
チェックメイトフォー、バットファンガイアを軸に他の三つのファンガイアの姿を合わせた異形の姿であった。その姿で玉座の前に立っているのだった。
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