人生コンティニューしたらスクールアイドルを守るチートゲーマーになった
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71話 資格としてのMadness
魁の妄言じみた発言に竜介は鼻で笑う。興奮に震えていた.........そしてオーマジオウのプレッシャーに畏怖していた魁は素面に戻って、竜介に侮蔑の視線を送る。
「先生には絶対言われたくない。バカも休み休み言えバカ。」
「あぁ?んだと.....!」
「君たち!我が魔王の前で見苦しいマネはやめてくれ。」
「そうだ。時間が惜しい。」
小競り合いを祝は仲裁に入り、虎太郎は時間のムダであると一蹴する。2人は競り合いをやめ、ようやく3人ともがオーマジオウの方向を向く。
聞く準備ができたところでオーマジオウは本題に入る。
「お前達は強くなりたいそうだな。」
「ああ!才に劣らない........いや、越えられるように!!」
「才に頼りっぱなしはダメだ。俺たちもまともにアークと戦えるようにな!!」
魁、竜介が次々と意気込みを述べるが虎太郎は黙ったままでいる。つまりはこの2人とは少しばかり目的は違う..........のかもしれない。
「確かに才はライダーになるべくようにして生まれた人間.........しかし、お前達もそれは同じだ。同じことはできずとも突出している特性というのは必ず存在するものだ。」
「「ふーん........」」
「お前達には肉体のポテンシャルは勿論........その肉体体とライダーの力の結びつき。それを強くするのが強くなる方法だ。しかし————それはいつまで経っても肉体的な強さに他ならん。」
「「「..............」」」
「お前達も見ただろう。心の強かさ。これがなければたとえ強くとも人を救うことなどできない。」
「うっ..........」
魁の心がヅキっと痛む。そのような状況をつい先日まで《《自分が》》行ってきたのだから。それはオーマジオウの言った通り————それ以上の最悪の結末を迎える羽目となってしまった。
魁にとっての失敗であり、2度と起こすものかと教訓になっている部分でもある。だが教訓にするにしてもこころの強かさがなければ意味がない。
「そこで.......だ。お前達には特別講師に来てもらっている。」
「我が魔王、到着です。」
「奴がお前達の教育係だ。」
オーマの間の重々しい両開き扉が開かれる。一体誰が入ってくるのかと神経を尖らせていた魁と竜介は、逆に開いた瞬間に見えた人物を認識できなかった。
彼が少し早歩きでこちらに向かってきたところで漸く彼の異質さのようなものが伝わってきた。
「よう、久しぶりだな。虎太郎。」
「やっぱりアンタだったか...........」
「『やっぱり』ってお前、この白髪男のこと知ってるのか?」
竜介が興奮気味で言う。それに虎太郎は淡々と答える————が、少し顔が赤くなっているとも見えた。
「この人は白木覗。μ’sと関わり合いのあったライダーで...........一度世界を巨悪から救った男だ。」
全ての感情が混ざり合ったような、そんな意味不明な空気が場を乗っ取った。
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