仮面ライダーキバ 目に見えないつながり
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第二十三章
「さて、それではレイ」
「はい」
白峰は杉村の言葉に対して正面を見たまま強い声で頷いた。
「変身するか」
「そうですね」
彼等のそれぞれの魔物が飛んできた。
「レイキバット」
「行くか」
白いレイキバットが舞う。彼は白峰に対して言う。
「華麗に激しく」
「変身!」
「変身!」
レイキバットが腰に着くと氷の結晶が浮き出る。それが彼に合わさり白い氷が飛び散るとそれと共に白い野獣の如きライダーになった。
「ウェイクアップ!」
杉村も変身に入る。彼は右手を前に掲げるとアークキバットと共に言うのだった。
「変身」
「じゃ~~~~いきますか。どどんどどん」
腰に合わさると杉村の身体が浮かんだ。そうして黄金色の紋章が現われ彼と重なった。そうして黄金色の結晶を飛び散らせそれと共に漆黒の巨大なライダーになった。
「ウェイクアップ」
こうして二人のライダーが紅と名護の前に立ちはだかる。とりわけアークの巨体は全てを破壊せんとする邪悪な瘴気さえ漂わせていた。
「アークにレイ」
「ここで出て来るとは」
「さて、どうする?」
レイに変身したレイは名護に対して問うた。
「パワーアップするか。それとも」
「ここで倒されるか」
アークは紅を見ていた。二人はここで彼等を倒すつもりだった。
「どっちにする、ビショップ」
「闘うのか退くのか」
「最初は退くつもりだった」
ビショップは二人の後ろから彼等に対して告げた。
「しかし今は」
「違うな」
「状況が変わった」
声は冷静なものになっていた。普段の彼の。
「ここでキバ達を倒す。ここでな」6
「そうだな」
アークはビショップのその言葉に対して納得した声で頷いた。
「ここはそうだ。倒すべきだ」
「それではアーク」
「御前はイクサをやれ」
アークはレイに応えて告げた。
「俺はキバをやる。そして他の者はだ」
「他のライダーを」
「そういうことか」
「そうだ。他のライダー達を倒せ」
レジェンドルガ族だけでなくファンガイア族に対しても告げた言葉だった。
「いいな」
「はい、それでは」
「ライダー達を」
「くっ、形勢逆転か」
レジェンドルガ族達だけでなくネオファンガイア達も新たに出て来ていた。そうしてその圧倒的な数で七人を取り囲んできたのだった。
登もその中で歯噛みするしかなかった。今はどうしようもなかった。
「この数では俺達ですら」
「どうしよう、これじゃあ」
正夫はその取り囲む彼等を見て困った声を出していた。
「僕達やられちゃうよ」
「いや、まだ方法がある」
しかしその彼に対して次狼は言うのだった。
「充分にな」
「次狼、どうするの?」
ラモンは彼の横につき問うた。
「今正直言ってかなり絶望的だよ」
「このまま周りから押し潰されるか」
力もまたそのことを危惧していた。
「敵の数でな」
「その前に突破する」
これが次狼の考えだった。
「いいな、それが最後の手段だ」
「敵陣突破か」
名護はそれを聞いて言った。
「それなら俺も」
「ライジングに変身するんだね」
「そうだ」
ラモンに対しても答える。
「ライジングなら何とかなるだろう」
「それでは俺もだ」
「出番だな」
登の顔の横にキバット二世が来た。
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