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八条学園騒動記

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第七百二十八話 キリンの習性その一

                キリンの習性
 大尉と上等兵は象からキリンに目をやった、キリン達は黄色い毛に円の茶色の模様があったり網目だったりするが。
 その彼等を観てだ、上等兵は大尉に話した。
「聞いた話ですが」
「何だ」
「キリンは同性愛が」
「普通だ」 
 大尉は素っ気なく答えた。
「これは猿でもだ」
「種類によってはですね」
「普通だ、ただだ」
「そうした欲求を解消する為にですね」
「子孫を残す為でなくな」
「行っていますね」
「人間でもあるな」
 同性愛はとだ、大尉は自分から言った。
「そうだな」
「左様ですね」
「厳しく禁じられている国もあるがな」
「連合ではイスラエルですね」
「あれは宗教的な理由からだ」
 そこからというのだ。
「来るものだ」
「イスラエルはユダヤ教なので」
「あの宗教の教義でな」
「禁じられていますね」
「若し同性愛者だと発覚すればだ」
 イスラエルでというのだ。
「刑事事件となりな」
「そうしてですね」
「裁判にもかけられ有罪となれば」
 その時はというのだ。
「懲役となるかだ」
「国外追放ですね」
「ユダヤ教から破門されてな」
 そうしてというのだ。
「国外追放ともなる」
「重罪扱いですね」
「イスラエル市民になるにはだ」
「ユダヤ教徒であることが絶対ですね」
「あの国ではそうだからな」
「それでユダヤ教徒でなくなると」
「最早だ」
 その時点でというのだ。
「イスラエル市民でなくなる」
「あの国で暮らせなくなりますね」
「そうなるまでのだ」
「重罪ですね」
「そうなのだ」
 こう言うのだった。
「あの国ではな」
「宗教国家なので」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「そうした考えだ」
「あの国の独自性ですね」
「宗教国家というのはな」
「今は少ないですね」
「非常にな、連合でもだ」
 この国の中でもというのだ。
「イスラエルかバチカン位だ」
「そう言っていいですね」
「ある宗教なくして成り立たない様な」
 そうしたというのだ。
「国はな」
「連合でもですね」
「そうはない、そしてだ」
「ユダヤ教の教義にですね」
「同性愛を禁じるものがあるからな」
「あの国ではですね」
「同性愛は絶対にだ」 
 何があってもというのだ。 
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