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ハッピークローバー

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第百七話 大人から言われたことその九

「問題はそれをどう発散させるか」
「ううん、いやらしい様でシビアですね」
 歌い終えた理虹はかな恵にマイクを渡してから神妙な顔で述べた。
「そうしたことって」
「シビアよ、欲を否定してもね」
「ありますね」
「人間食べて寝て」
 そうしてというのだ。
「このことはね」
「絶対ですね」
「三大欲求よ、お金のことは我慢出来ても」
 それでもというのだ。
「この三つはね」
「我慢出来ないですね」
「本能だから」
 生きもののというのだ。
「だからね」
「それで、ですね」
「どうにかしないと」
 さもないと、というのだ。
「食べないで寝ないでだと」
「死にますね」
 理虹もそうなると答えた。
「冗談抜きで」
「それで今話してる欲は」
「出さないとですね」
「種を残そうという本能だから」
 それ故にというのだ。
「どうしてもね」
「ありますね」
「それをどう解消するかが問題で」
「浮気や不倫も」
「それならね」
「解消することですね」
「自分でね。すっきりしたら」
 自分で収めてというのだ。
「いいのよ、犯罪だってね」
「性犯罪ですね」
「減るしね」
「自分で収めたら」
「もう収めたら」
 そうすればというのだ。
「その気もなくなるから」
「犯罪もですね」
「しなくなるわよ」
「そうですか」
「どうして風俗があるか」
 店長はこちらの業界の話もした。
「正直女性にはどうかってね」
「なりますね」
「そんな業界なのは事実だけれど」
「風俗もですか」
「ないとね」
 そうなると、というのだ。
「そうした犯罪がよ」
「増えますか」
「何かどっかの国でそうしたの禁止したら」
 その様にした結果というのだ。
「犯罪が増えたらしいわ」
「そうですか」
「そしてモグリの」
「闇の、ですか」
「そうしたお店が出来たそうよ」
「ヤクザ屋さんがやってる」
「こういうの禁止してもね」
 例えそうしてもとだ、店長は脚を組みなおして話した、五人共見れば見る程色気のある脚だと思いつつ見た。
 そしてその視線を感じつつだ、店長はさらに話した。
「それはそれでね」
「よくないんですね」
「そうした犯罪が増えて」 
 そしてというのだ。 
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