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夢幻水滸伝

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第三百二十五話 東進の為にその十

「くれぐれもな」
「いや、時々休憩する位ですさかい」
「気にせんといて下さい」
「やることはやりますさかい」
「安心して下さい」
「休憩はええが」
 それでもというのだ。
「さぼるのはあかんってことや」
「ううん、トウェインさんも厳しいですね」
「何か皆私等に厳しいですけど」
「特に太宰さん」
「あの人めっちゃ厳しいです」
「太宰はそやろ」
 トウェインもそれはと応えた。
「自分等みたいな連中にはな」
「何かあると働きなさい、ですわ」
「怒鳴ったり嫌味は言いませんけど」
「即座に言ってきてです」
「働かせられます」
「そやろな、太宰は怒ったり嫌味は言わんが」
 それでもというのだ。
「真面目でな」
「もう冗談も言いません」
「ひたすらお仕事に励んでます」
「お仕事せん間は学問です」
「めっちゃ真面目です」
「それで綾乃ちゃんのとこかなり治まってるな」
 日本の関西の彼女のことも話した。
「まさに天下の宰相やな」
「あの人やとです」
「もう世界統一しても宰相になれます」
「こと政やと第一です」
「凄い人です」
 四人もこのことは認めた。
「それで千里眼に地獄耳」
「移動の術も使ってどんどん動かれて」
「私等がさぼってるとすぐ前に来て」
「働きなさいです」
「そうやな、わいも日本を手中に収めたらな」
 トウェインは世界を統一せんと考えている、それならば日本も掌握する。そしてその時のことを言うのだった。
「その時はな」
「太宰さんをですね」
「仲間にされて」
「それであの知力を政治力をですね」
「役立たせていきますね」
「あいつは天下の宰相やからな」
 それだけにというのだ。
「絶対に仲間に欲しいわ」
「それはええことです」
「ほんま厳しい人ですけど」
「あの人がおられたらです」
「政はかなり楽になります」
「そやな、しかしわいも太宰程やないが」
 それでもと言うのだった。
「さぼらん様に見るさかいな」
「そうですか」
「そしてさぼるとですか」
「その時は怒りますか」
「そうされますか」
「そうするさかいな」 
 だからだというのだ。
「しっかり働くんや」
「まあやらせてもらいます」
「お金貰ってますし」
「衣食住も保証してもらってますし」
「やらせてもらいます」
「そういうことでな」
 四人に告げたのだった、そしてだった。 
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