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神々の塔

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第四十六話 女帝達その八

「支持を得た、けどな」
「家臣の性格が悪くて」
「ああなった要素が大きいわ」
「皇帝さんが遊び惚けて身内同士で殺し合ってもあって」
「そこもあってな」
 重臣達に性格的に問題のある者がいてというのだ。
「そう考えるとな」
「人は性格が大事やな」
「多少問題があってもええけどな」
 それでもというのだ。
「人は結局清濁善悪両方あるからな」
「それでやな」
「そやけどな」
「屑はやな」
「用いたらあかん」 
 幾ら優秀でもというのだ。
「ほんまな」
「そやな」
「賈充や鍾会なんてな」
「用いたらあかんな」
「ほんま私利私欲に走るか叛乱起こすか」
「碌なことせんな」
「腐らす」
 一言で言った。
「組織をな」
「そうなるな」
「そやからな」
「そんな連中は最初から用いん」
「そうせんとあかん」
「そうしたことも大事やな」
「能力も大事やが」
 人にはというのだ。
「それ以上にな」
「性格はやな」
「あまりにも腐った奴は用いん」
「そうせんとあかんな」
 中里は芥川の言葉に頷いた、そうした話をしつつ迫る敵を倒していきつつ先に進んでいった。そして神霊達と対すると。
 古今東西起きた世界でそう呼ばれている女帝達がいた、その中から女帝エカテリーナが厳かに言ってきた。
「でははじめる前に」
「何かありますか?」
「挨拶を」
 女帝は中里に答えた。
「しましょう」
「それですか」
「戦をしようともです」 
 女帝は見事なドレス姿で述べた。
「まずはです」
「挨拶ですか」
「礼儀を守ってこそです」
「戦えますか」
「少なくとも私達は玉座に座っているのです」
 それならというのだ。
「それは当然のことです」
「そうですね」
「あとです」
 女帝は今度は思わせぶりに笑って中里に言った。
「貴方整った外見ですね」
「そうですか?」
「見れば一行の殿方はとなたも」
 中里だけでなくというのだ。
「そうですね」
「あの、ひょっとして」
「ほほほ、別に床を共にとは言いません」
 女帝は楽しそうに笑って返した。
「流石に神霊としてはです」
「人と床を共にすることはですね」
「この世界ではギリシアの神々もしません」
 そうした話の多い彼等もというのだ。 
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