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強いけれど世間知らず

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第四章

 他にもモニカは賭けごとが合法とされている場所でそれをする者達を叱ったりカリエラは街で商人にたかっていたならず者を怒っただけでなく成敗しようとした。カルロとフェリペはそんな二人を常に止めたが。
「凄いな」
「そうだね」
 二人は野宿の時番をしながら話した。女性陣は今は寝ている。
「世間知らずと思ったら」
「覚悟していたけれどな」
「想像以上だよ」
「そうだな」
「本当に何でも自分でしてくれてな」
「お世話はないけれどな」
 そうした苦労はないとだ、カルロは言った。
「従兵さんや従者さんもしっかりしてるし」
「お二人と一緒に何でもしてくれて」
「お金も出してくれてな」
「しかもいい人達だけれど」
「もうな」
「世間知らず過ぎるね」
「ずっと神殿とか軍隊にいてな」
 そうしてとだ、カルロはさらに言った。
「外の世界知らないとな」
「こうなるね」
「しかも二人共真面目だろ」
 カルロは二人のこのことも話した。
「それもかなりな」
「真面目過ぎるね」
「だから尚更な」
「世間知らずだね」
「ああ」
 まさにというのだ。
「二人共な」
「そうだね、これはね」 
 フェリペは困った顔で述べた。
「冒険の間ずっとね」
「苦労していくな」
「そうだね」
「強くて戦闘は楽だけれどな」
「罠とかも魔法で見付けたり対策してくれるし」
「俺達は今回そうしたことは楽だよ」
 カルロはこのことはよしとした。
「本当に」
「従兵さんや従者さんも強いしね」
「お陰で俺達何もしなくても勝ってることも多いし」
「そっちは楽だね」
「全くだな」
「そうだね」
「ああ、ただな」
 それでもと言うのだった。
「世間知らずだよな」
「それが従兵さんと従者さんもだし」
「お二人もいい人達だけれどな」
「忠誠心も高くてね」
 フェリペは彼女達のその美点も話した。
「やっぱり真面目で」
「俺達にも親切だけれどな」
「ただやっぱりね」
「世間知らずだね」
「俺達がお二人止めても何が問題ですか」
「きょとんして言うしね」
「賭けごとは悪いこと、悪人は成敗する」
 フェリペは具体的なこれまでの事例を話に出した。
「だから当然だって」
「止めるのか」
「ここ外の世界でね」
「色々世間ってのがあるんだけれどな」
「それがわかってないから」
「本当に大変だよな」
 二人で話した、兎角だった。
「これは」
「全くだよ」
「クエスト終わるまでな」
「骨が折れるね」
「覚悟していたけれどな」
「やっていこう、何しろね」 
 フエリペはこうも話した。
「戦闘のお金は僕達のものになっているから」
「それぞれ教団と軍隊からお金出ていて」
「それでやっていけてるからな」
「カリエラさん達はお給料貰ってて」
「それでお金はいいって言ってな」
「それでね」 
 そのうえでというのだ。 
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