星河の覇皇
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第八十五部第三章 北京星系を見てその三十二
「まさにな」
「左様ですね」
「それは、ですね」
「連合ですね」
「この国ですね」
「暗殺は確かにあるが」
それでもというのだ。
「やはりな」
「それよりもですね」
「賄賂ですね」
「何といっても」
「それを使う国ですね」
「だから我々もだ」
中国もというのだ。
「それを使ってだ」
「今回はですね」
「勝ちますね」
「中央政府に対して」
「そうする、ではだ」
高官達にさらに言った。
「これからだ」
「宣言が出れば」
「すぐにですね」
「賄賂も使っていく」
「買収もまた」
「そうもしていく、例えばだ」
李は北京ダッグを食べつつこうも言った。
「食事が好きな人間もいるな」
「例え金銭や女性に興味がなくとも」
「芸術や邸宅にも」
「女性なら男性ですが」
「そちらに興味がない者もですね」
「そうした人物には食事をご馳走してもいいしだ」
これも賄賂も一つだというのだ。
「食事中にだ」
「情報を漏らす場合もありますね」
「上機嫌になって」
「店で同僚と話している時に」
「その場合もありますね」
「例えば中央政府外務省の大使館の食堂でだ」
李はかなり具体的な例えを出して話した。
「昼食を楽しんでいるとな」
「そこで、ですね」
「ふと何か情報を漏らす」
「そうした場合もありますね」
「食堂にこちらの工作員を行かせてだ」
そうしてというのだ。
「そこでだ」
「情報を聞き出すこともですね」
「出来ますね」
「人は上機嫌な時に口が滑ります」
「そうしたものですから」
「だからですね」
「食事の時も重要ですね」
「これが外務省の外ならわからない」
誰がいるかわからないからだ、オープンなバーで飲みながら話していて情報が洩れる場合もあるのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「外務省の中ならですね」
「流石に油断しますね」
「食堂でも」
「軍隊でも艦内の食堂で食べつつ仕事の話をする」
まさに絶対の自分達のテリトリーの中でだ。
「そうするな」
「はい、それでですね」
「艦内に工作員がいますと」
「そこから情報が洩れますね」
「そうなりますね」
「そうなる、だからだ」
それでというのだ。
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