新オズの臆病ライオン
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第三幕その十
「可愛いよ」
「この子の画像も人気が出そうね」
「絶対に出るよ」
「じゃあ動物園に戻ったら」
ドロシーはそれからのことをお話しました。
「是非ね」
「皆に見てもらって」
「そして撮ってとらいましょう」
「そうしようね」
「あれっ、何か僕モデルさんみたいになってる?」
ボタンはドロシーと臆病ライオンのお話を聞いて思いました。
「ひょっとしたら」
「ええ、そうね」
「そう言えばそうだね」
ドロシー達もそれはと答えます。
「小さなモデルさんだね」
「男の子のね」
「そうなんだ。そう言ってくれると嬉しいよ」
ボタンは実際ににこりと笑って応えました。
「僕もね、それじゃあね」
「今からね」
「皆のところに戻ろうね」
こうお話してでした。
ボタンはドロシーと一緒に臆病ライオンの背中に乗って皆で飛び立ちました、そうして早速動物園に向かって飛びました。
すると小島に来た時よりも素早く飛ぶことが出来ました、動物園にもすぐに戻ることが出来ました。
皆戻って来た彼等を見て驚きました。
「速いね」
「もう戻って来たなんて」
かかしも樵も言います。
「こんなに速いなんて」
「流石魔法の翼だね」
「全くだね、然程時間は経っていないよ」
魔法使いも言いました。
「まだお昼ごはんの時間でもないよ」
「そんな時間なんだ」
臆病ライオンは三人のお話を聞いて自分も驚きました。
「これはまた速いね」
「皆で集まって一緒に羽ばたいたからね」
ドロシーはそれだけ速かったのはどうしてかと考えました。
「それでなのね」
「二人と一匹でだね」
「それでなのよ」
「僕とドロシーでも速かったし」
「そこにボタンも加わって」
そうもなってというのです。
「それでね」
「尚更なんだね」
「そうなのよ」
「そういうことだね」
「じゃあお昼ご飯までまだ少し時間があるし」
トトが言ってきました。
「皆でね」
「他にも見ていこう」
「そうしようね」
トトは臆病ライオンにも応えました。
「それでお昼を食べてからも」
「皆でね」
「動物園の中をね」
「観て回ろうね」
「そうしようね」
「ええ、今日はその予定だったし」
ドロシーも言ってきました。
「そうしましょう」
「それじゃあね」
「ただその前にね」
臆病ライオンがここで言うことはといいますと。
「ボタンの画像もね」
「あっ、撮らないとね」
「折角だから」
ボタンも翼を着けたからだというのです。
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