おぢばにおかえり
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第七十八話 教会長さんその三
「執念深いし」
「そうした子みたいね」
「卑劣なこともしますし」
あと自分で残忍とも言っています。
「そうした子ですけれど」
「けれど嫌いでない人には何もしないでしょ」
「はい、それは」
私も言います。
「してはいけないとわかっています」
「けれど嫌いだとなのね」
「先輩にするみたいにしますね」
「そうした子ね」
「先輩のことよく知らないのに」
私はりっぷくして言いました。
「本当に酷いですよ」
「けれど私がそうしたことをしたことは事実よ」
先輩は西の礼拝堂の方を見て言いました。
「あの時は悪いことをした相手だと思ったから」
「だからですか」
「あそこで思いきり罵ったの」
西の礼拝堂の方でというのです。
「りっぷくに任せてね」
「そうだったんですね」
「かんろだいが見える場所でね」
もう背中を振り向いたらすぐそこです。
「それで学校の校門で待ち伏せてね」
「何人で、ですね」
「あの娘も入れてね」
佐野先輩であることはすぐにわかりました、何でもあの先輩に告白してから全てがはじまったことらしいので。
「そうしたことも事実だから」
「だから先輩新一君に言われてもですか」
「いいわ。私も先輩に言われたの」
先輩は遠い目をして言われました、正面を向かれて。
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