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ドリトル先生とラーメン

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第二幕その十一

「わかりやすくてね」
「だから難しいとだね」
「もうね」
「実は中身がないんだね」
「そうなんだ」 
 本当にというのです。
「これがね」
「そうしたものだね」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「そんなものを読んでもね」
「意味はないんだね」
「そうなんだ、だからそんな文章を理解出来ても」
「ただの錯覚で」
「頭がよくとも凄くとも偉くともね」
「ないんだね」
「そして書いた人もね」
 その文章もというのです。
「全くね」
「偉くないんだね」
「凄くもね、そして食べても」
 お料理をというのです。
「素直に味を言えずにね」
「文句ばかり言う人は」
「その実味がね」
「わかっていないんだね」
「確かにまずいお料理はあるよ」
 それはというのです。
「確かにね。けれどね」
「それでもだね」
「美味しいものはね」
「ありのまま美味しく」
「美味しいって言えばいいんだよ」
「そうだね」
「誰がまずいとか文句ばかり言う人と一緒に食べたいか」
 先生は問う様にして言いました。
「そして作りたいか」
「思わないね」
「いつもそうだとね」
「誰が一緒に食べるか」
「誰が作るか」
「そうなるね」
「そうなってね」
 それでとです、動物の皆にお話しました。
「嫌われるよ、そうした意味でもよくないし」
「幸せでもないね」
「そう言う時って心も嫌になってるし」
「それじゃあね」
「そうだよ、いいことなんてね」 
 それこそというのです。
「ないよ」
「誰にとってもね」
「そうだね」
「それなら美味しいと素直に思って」
「感謝した方がいいね」
「うん、それとこの批判精神とか難しい文章を理解出来たら偉いとかいう考えは」
 先生はこの考え自体のお話もしました。
「戦後日本知識人の特徴の一つだね」
「ああ、あの人達だね」
 王子はお顔を曇らせて応えました。
「日本で一番酷い人が多い」
「学校の先生やマスコミ関係者の人達だけれどね」
「ああした人達はだね」
「何でもかんでも批判して」
「そのつもりになって」
「実は誹謗中傷や罵倒、文句になっていてね」 
 そうした代物にというのです。 
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