新オズの臆病ライオン
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第二幕その六
「将来はわからないわよ」
「今は無理と思っても」
「出来ないって」
「けれど先はわからない」
「そうなんですね」
「どんなことでもですね」
「そうよ、どんなことでもね」
ドロシーは五人にお話しました。
「今の時点では出来ないことでも」
「努力すればですね」
「出来る様になりますね」
「お空だって飛べる様になりましたし」
「他のことでもですね」
「出来ますね」
「そう、そしてね」
それでというのです。
「今の技術や能力で出来ない、無理とかね」
「言うと駄目ですね」
「そんなことをしても」
「何にもならないですね」
「進歩しないですね」
「そんなことを言うと」
「そよ、今の技術で未来の技術を語るなんて出来ないわ」
ドロシーは断言しました。
「だって未来は今よりも色々わかってるでしょ」
「それで、ですね」
「出来ないことも出凝る様になる」
「わからなかったこともわかっている」
「未来はそうだから」
「それで、ですね」
「そんなことしてもね」
今の技術で未来の技術を語ることをです。
「何の意味もないわ」
「そうですね、未来を描いた漫画とかあって」
「今の技術で出来る出来ないを言っても」
「未来はわからないから」
「意味はないですね」
「そんなことをしても」
「そうなのよ、オズの国では誰もそんなことはしないわ」
ドロシーははっきりとした声で言い切りました。
「それよりも前に向かって進む」
「出来ないことを出来る様になる」
「わからないことをわかる」
「努力しますね」
「そして不可能を可能にしていく」
「それがオズの国ですね」
「そうよ、例えば頭に小さなプロペラ付けて飛ぶ道具が無理だと言っても」
それでもというのです。
「それはあくまで今の時点ね」
「未来はわからないですね」
「色々なことがわかって」
「そして技術も進歩して」
「それで実現するかも知れないですね」
「未来はそうですね」
「そうよ、ライト兄弟を無理と言った人達もいたわよね」
飛行機が出来ないとです。
「それでもどうかしら」
「飛行機出来ましたね」
「そしてお空を飛べる様になりましたね」
「そうなりましたね」
「ライト兄弟はやってくれましたね」
「そうよ、エジソンさんだってね」
発明王と言われ今はオズの国にいるこの人もです。
「沢山の発明を成し遂げたけれど」
「無理って言う人いましたね」
「そんなもの出来ないって」
「不可能だって」
「そう言う人がいましたね」
「数多くの発明品が出来る前に」
「けれど出来たのよ、今の技術で無理と思っても」
それでもというのです。
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