ハッピークローバー
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第百三話 堕ちない幸せその九
「あれこれと理由付けて」
「何かみっともないわね」
留奈はここまで聞いて心から思ってこう言った。
「それって」
「そうだよね」
伊東もそれはと返した。
「僕もね」
「そう思うわよね」
「うん」
まさにというのだ。
「何でも仕事したらすぐに辞めて」
「働かないことも問題だったのよね」
「失業保険切れる様に成ったらまた働く」
「それの繰り返し?」
「そうだったみたいだよ」
「何かそれもみっともないわね」
留奈はこの話も聞いて思った。
「どうもね」
「そうだよね、奥さんの実家の悪口も言って」
「そのこともあって奥さん別れたのね」
こう察して述べた。
「そうだったのね」
「みたいだね、奥さんのお父さんにあれしろこれしろと言われたとか」
「それ普通じゃない?義理とはいえ息子なんだし」
結婚しているのなら妻の両親は義両親となる、直接血はつながっていないが親になるのだ。
「それじゃあね」
「だから自分は偉いと勘違いしてるから」
「言われて怒って」
「悪口言ったみたいだよ」
「それも恰好悪いわね」
「偉そうなこと言って」
それでいてというのだ。
「その実はね」
「そんなみっともない人ね」
「この人のお話ここまで聞いて心から思ったよ」
伊東は心から嫌そうに述べた。
「こうなったらね」
「駄目よね」
「絶対にね」
それこそというのだ。
「そう思ったよ」
「そうよね」
留奈もそれはと答えた。
「恥ずかしいわよ」
「ここまで酷くなったらね」
「本当に生きていてもね」
それだけでというのだ、まさに。
「害にしかならない」
「そんな人だよね」
「無駄に生きているだけで」
まさにそうであってというのだ。
「本当にね」
「無駄ね」
「そう、まさにね」
「生きていても無駄ね」
「というか害にしかね」
それこそというのだ。
「なってないしね」
「生きていて」
「そんな風になったら」
それこそというのだ。
「嫌だよね」
「そうよね、そんな人生歩んで楽しいか」
「絶対に楽しくないよね」
「自分自身がどう思っていても」
それでもというのだ。
「癌にしかね」
「世の中の」
「なってなくてね」
「何も生み出してやり遂げてなくて」
「いいこともしてないし」
「好かれてもないしね」
「というかこの人よく言う人いるかな」
伊東は真剣に考えつつ述べた。
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