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おぢばにおかえり

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第七十七話 おみちの本その二十七

「白波五人男の」
「歌舞伎は知らないから」
 全く知らないので返事は一つしかありませんでした。
「だから何も言えないわ」
「そうですか」
「けれどそんな言葉もあるのね」
「そうなんですよ」
「じゃあ私達まだまだね」 
 このことは思いました。
「そうなのね」
「十代だとですね」
「そうね、二十五歳ではじまりね」
 暁は日の出なのでこう解釈しました。
「そうなのね」
「そうなりますね、それだったら七十歳でこれからも」
「当然ね」
「昔は七十歳ってかなりのお歳でしたね」
「古稀って言われてたわ」
 古来稀、昔から滅多にないことと言われたそうです。
「昔はね」
「それじゃあですね」
「かなりのお歳だったのよ」
「そんな中で教祖様は九十歳までお身体があったんですね」
「そうよ、それで人の寿命はね」
 おみちの教えではです。
「百十五歳でしょ」
「そこからも生きられますね」
「徳次第でね」
「そうですよね、そういえば」
 ここで新一君は言いました。
「おみちの人って長生きの人が多いですね」
「奥華もでしょ」
「八十過ぎておられる方も多くて」 
 私にさらに言いました。
「しかもお元気ですね」
「そうでしょ」
「やっぱり規則正しい生活と」
「徳を積んでるからよ」
「そうですね。ただ経典とかは」
 新一君は考えるお顔で言いました。 
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