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ドリトル先生とラーメン

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第一幕その四

「けれどね」
「それでもなんだよね」
「その国のお料理だっていうんだよね」
「これが」
「中華料理以外にも」
「スパゲティだって凄くアレンジしていて」
 日本人が好きな様にです。
「ナポリタンなんかそうだね」
「あのスパゲティイタリアにはないし」
「ナポリっていうけれど」
「その実はね」
「そうだしね」
「そうだからね」
 それでというのです。
「このことについて日本人の主張と他の国の主張は違うよ」
「そうそう、お料理について」
「お饅頭だってそうだし」
「中華料理って言うけれど」
「中国に蓬莱の豚まんあるかな」
「ああしたお饅頭は」
「大阪のあの豚まんも華僑の人からはじまってるから」
 だからだというのです。
「その起源はね」
「中国だよね」
「紛れもなくね」
「そのことは確かだね」
「けれど独自に進化をして」
 日本人がアレンジしてです。
「それでね」
「独自の味になってるし」
「宝来の豚まんも日本のお料理だよね」
「大阪名物のね」
「そうだよね」
「あの辺りにはね」
 先生はさらにお話しました。
「自由軒もあるね」
「カレーのね」
「織田作さんが好きなね」
「あのカレーだね」
「あのカレーはインド料理かな」
 果たしてというのです。
「皆どう思うかな」
「違うよね」
「どう見てもね」
「あのカレーをインド料理というとね」
「無理があるよ」
「僕もそう思うよ、実際インドの人達が見てもね」
 自由軒のカレーをというのです。
「果たしてね」
「インドはカリーだしね」
「殆ど牛肉使わないし」
「ルーも違うし」
「まして最初からルーとご飯を混ざてるとかね」
「おまけに生卵を入れるなんて」
「ないよ」
 先生はそれはと言いました。
「本当にね」
「物凄い独自の進化だよね」
「自由軒のカレーも」
「そしてカツカレーもあるしね」
「スープカレーだってね」
「日本人のお料理のアレンジは凄いから」 
 それ故にというのです。
「元の国には到底ないものまで多く生まれてるよ」
「そういえば豚カツやコロッケだってそうだし」
「海老フライとかね」
「カレーと一緒に食べたりとか」
「そういうのもないし」
「そう、ないから」
 だからだというのです。 
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