イベリス
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第百二十三話 甘いものその八
「私達って」
「そうね、働いてる格好が好きなのって」
「ファッションでね、実際真面目に働く人がね」
「一番よね」
「そうよ、悪いことして稼いでも」
それでもというのだ。
「所詮ってね」
「なるわね」
「半グレとかヤクザ屋さんなんて柄悪いだけでね」
それだけでというのだ。
「全くね」
「恰好悪いわよね」
「そうよ、私だって派手好きだけれど」
「半グレ系じゃないわね」
「所謂ギャルでしょ」
自分のファッションについて従妹にこう述べた。
「そうでしょ」
「そうよね」
「それでよ」
そうしたファッションでというのだ。
「これはこれでいいと思うけれど」
「半グレ系は駄目ね」
「私もね、タトゥーとかね」
これはというのだ。
「何があってもね」
「入れないわよね」
「入れないわよ」
絶対にという返事だった。
「あんなの」
「入れるとあからさまにアウトローだしね」
「あのね、プールとかお風呂屋さんとか行けなくなるのよ」
タトゥーを入れると、というのだ。
「それだけでね」
「そうなのよね」
「入れるにもお金かかるし」
「それもかなりよね」
「痛いし」
入れる時はというのだ。
「しかも後で消すのもね」
「大変よね」
「入れていいことなんてね」
それこそというのだ。
「何もないのよ」
「それがタトゥーよね」
「一時の軽い気持ちでね」
それが例えファッションでもというのだ、愛は咲に対して自分が考えるタトゥーというもののことを話していった。
「入れたらね」
「後が大変ね」
「プールもスーパー銭湯も行けないのよ」
「お断りされるのよね」
「そうなるしね」
「お金かかるしで痛いしで」
「しかもね」
さらにというのだ。
「消すのも大変だから」
「後で消そうと思っても」
「そんなのだからね」
「お姉ちゃん絶対に入れないのね」
「何があってもね」
それこそというのだ。
「入れないわ」
「そうするのね」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「咲ちゃんもね」
「そうした方がいいわね」
「髪の毛染める位だとね」
それならというのだ。
「何とでもなるけれどね」
「それ位はいいのね」
「昔は染めてたら不良だったけれど」
その証の様なものだったがというのだ。
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