ハッピークローバー
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第百二話 自然環境もその五
「どうしてもな」
「あの辺りは疫病多いのね」
「それで毒蛇もな」
亜熱帯で木々が多いならこうした生きものも多くなるのだ。
「多いんだ」
「台湾も中々大変なところね」
「そうだな、俺家族と一緒に行ったことがあるけどな」
「そうなの」
「その時行ったのは街だったんだ」
台湾の中でもというのだ。
「台北な」
「ああ、あそこね」
「暑いけれど普通に賑やかで楽しい街だったよ」
台北市はというのだ。
「けれどな」
「それでもだったの」
「街を出てな」
そうしてというのだ。
「山に入るとな」
「虫が多くて」
「毒蛇もだよ」
彼等もというのだ。
「多いしな」
「危ないのね」
「蛇だけじゃなくて毒蜘蛛や蠍がいる国も多いだろ」
今度はこうした生きもの達の話をした。
「こういった生きものも怖いな」
「凄くね、蠍なんかね」
富美子はこの生きものについて眉を曇らせて答えた。
「かなり危ないわね」
「あの毒針に刺されるとな」
その時はというのだ。
「下手したら死ぬぞ」
「そうよね」
「蜘蛛もな」
ここで言うのは毒蜘蛛であることは言うまでもない。
「怖いんだよ」
「噛まれたら死ぬ種類もいて」
「クロゴケグモなんてな」
アメリカにいる蜘蛛である、英語名はブラックウィドースパイダーという非常に小型だが極めて強い毒を持つ蜘蛛である。
「かなりだって言われてるだろ」
「アメリカの子が言うわね」
「アメリカだってそうした蜘蛛いるしな」
「あそこも猛獣や毒蛇いるしね」
「多いぞ」
どちらの生きものもというのだ。
「あそこもな」
「広くて自然豊かだから」
「ああ、アメリカも結構な」
「自然環境過酷ね」
「寒いところはとことん寒いしな」
アラスカ州だけでなく本土の北の方もそうである。
「鰐もいたりしてな」
「怖いところあるわね」
「そうだよ、そう考えたら日本の自然はな」
それはというのだ。
「かなり暮らしやすくてな」
「そこにいるとなると幸せね」
「それだけでな」
「ううん、虎とか豹とかいたら」
日本にとだ、富美子も腕を組んで言った。歩きつつそうした。
「かなり怖いわね」
「川に鰐がいてもだろ」
「迂闊に入られないわ」
「それが国によっては普通なんだよ」
「そういうことね」
「むしろ日本みたいな環境の国は稀だな」
猛獣も疫病も少なく過ごしやすい気候の国はというのだ。
「どうもな」
「猛獣も疫病も少ない」
「北海道に羆がいてな」
「怖いけれど」
「虎とかライオンとかもっと怖いしな」
「毒蛇も蝮とかハブ位で」
実はヤマカガシも毒を持っている、ただし蝮に比べて蚊まれたという話は少ない。だからこのことを知らない人もいるという。
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