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ハッピークローバー

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第百一話 怪我をしないことその八

「飲み過ぎにはね」
「それがいいね」
「そうよね」
「毎日浴びる様に飲んでたら」
「本当に身体壊すから」
「上杉謙信さんみたいにね」 
 達川はまたこの人の名前を出した。
「スポーツ選手でも試合終わったら沢山飲む人いるけれど」
「プロ野球選手でも」
「若い頃はよくても」
 それでもというのだ。
「ベテランになってね」
「出て来るのね」
「そうした人は成績落ちるかな」
「そうなるのね」
「節制している人より衰えるかな」
 そうなるというのだ。
「これがね」
「そうなるの」
「そんな気がするよ」 
 こう話すのだった。
「どうもね」
「お酒の影響ね」
「ベテランになってからもその調子で飲むし」
 このこともあってというのだ。
「余計かな」
「衰えるのね」
「うん、お酒は本当にね」
「飲み過ぎないことね」
「それがね」
 何と言ってもというのだ。
「大事かもね」
「お酒も気を付けないとね」
「そうだよね、俺も好きだけれど」
「気を付けてるの」
「そんなに飲んでないつもりだよ」
「それがいいわね」
「八条町ってお酒は十五歳から飲んでよくて」
 自分達の通っている学園のあるこの町はというのだ、町の条例で特別にそのことが許されているのだ。
「団地もね」
「八条町の条例適用されてるけれど」
「それで飲めるけれど」
 十五歳からというのだ。
「けれどね」
「好きなだけいつも飲むと」
「勉強も部活も出来ないし」
 酒に酔ってそうしたことが出来る筈がないというのだ。
「そのこともあるし」
「いつも飲むものじゃないわ」
「欧州じゃ朝から飲んでも」
「ビールとかワインとかね」
「ロシアなんて特にね」
 この国ではというのだ。
「けれどね」
「ここ日本だしね」
「そうしたお国柄じゃないし」
「健康のこともあって」
「節制しないとね」
「お金もかかるしね」
「そうそう、缶だとコンビニやスーパーで手軽に買えるけれど」
 そして飲めるがというのだ。
「ジュースと比べて高いし」
「そうそう買うとね」
「お金かかるし」
「そのこともあって」
「飲まない日もないとね」
「飲むのは大体週一か週二ね」
「それ位だよね」
 達川もそれ位だと答えた。
「俺もそうしてるし」
「それで野球やってるのね」
「うん、ただ成海の話を聞いてたら」
「成海っち?」
「ほら、あいつラグビーやってるね」
「中学からね」
「ラグビーみたいに身体と身体が常にぶつかり合ってたら」
 そうしたスポーツならというのだ。 
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