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X ーthe another storyー

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第四十一話 好意その六

「今は皆といて」
「その頃はですね」
「三人でね」
「そうだったんですね」
「そうだよ、そしてね」
 昴流はさらに言った。
「もうね」
「終わるか」
 神威はその目を鋭くさせて言った、彼はモンブランを食べていて小鳥はチョコレートだ。火煉はメロン玳透はティラミス、征一狼はザッハトルテ、護刃はピーチ嵐はキーウィのケーキだ。それぞれ食べている。
「そうさせるつもりか」
「時が来たよ」
 昴流は神威に答えた。
「まさか僕が天の龍の一人でね」
「あの男が地の龍の一人とはか」
「思わなかったけれど」
 それでもというのだ。
「これもね」
「運命か」
「そう思うからね」
 だからだというのだ。
「これも運命だから」
「戦ってか」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「終わらせるよ」
「そうするか」
「必ずね」
「ならだ」
 その言葉を聞いてだ、神威は昴流に答えた。
「終わらせてくれ、そしてだ」
「そのうえでだね」
「またこうしてな」
「一緒に美味しいものを食べてだね」
「楽しもう」
「そうです、ケーキ以外もです」 
 小鳥も昴流に言ってきた。
「色々とです」
「美味しいものをだね」
「食べて」 
 そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「楽しむんだね」
「皆で」
「それが出来たらね」
 昴流は小鳥の言葉を受けて寂しい微笑みになって答えた。
「やっぱりね」
「いいですよね」
「僕もそう思うよ」
「それじゃあ」
「うん、けれどね」
 それでも、そうした言葉だった。
「北斗ちゃんはまだ何も決まっていないと言うだろうけれど」
「それでもですか」
「果たしてね」
 それはというのだった。
「本当かどうか」
「運命はね」
 それはというのだ。
「決まってるのかも知れないってね」
「思われますか」
「まだね」
「いや、小鳥は死ぬ運命だった筈だ」
 神威は昴流の今の言葉を否定して言った。
「だがだ」
「生きているからだね」
「それはだ」
 運命は決まっているということはというのだ。
「もうだ」
「言えないんだね」
「その筈だ」
 こう昴流に言うのだった。 
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