ハッピークローバー
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第百一話 怪我をしないことその二
「どうなるかわからないから」
「ピッチャーはなのね」
「ホームに突っ込むことも」
これもというのだ。
「するなってね」
「言われてるの」
「野球したいなら」
それならというのだ。
「怪我をしない」
「それが第一ね」
「特にピッチャーはそれが怖いから」
「気をつけないといけないのね」
「そう言われてて」
それでというのだ。
「俺もなんだ」
「怪我に気を付けてるのね」
「怪我はするな」
達川はこの言葉を強く出した。
「うちの学校よく言うよな」
「部活だとね」
「怪我していいことはないってな」
「そうも言うわね」
「だから準備体操はしっかりやって」
そうしてというのだ。
「気を抜かない様に言ってな」
「整理体操もして身体を冷やさない」
「ケアなんかもな」
運動の後の身体のだ。
「しろって言ってるよな」
「そうよね」
一華もバレー部でいつも身体を動かしている、だからこそ達川の今の言葉にはその通りだと頷けた。
「本当にいつも」
「それでなんだよ」
「寛君も注意してるのね」
「利き腕大事にして」
右手をというのだ。
「いつも靴をな」
「履いてるのね」
「ああ、うちの学校根性論も言わないし」
「やる気とかは言うけれどね」
「根性論とか精神論でな」
そうしたものでというのだ。
「どうにかなるか」
「違うってね」
「言ってるしな」
学園全体でだ。
「俺もだよ」
「そうしたことしないのね」
「無理はしないし」
それにというのだ。
「気を付けてるよ」
「それで鞄左手に持ってるのね」
「そうなんだ、おかしいかな」
「いえ、そうしたことならね」
それならとだ、一華も応えた。
「わかったわ」
「それじゃあ。ただお酒は」
達川はこちらのことは少し苦笑いになって話した。
「飲む時は」
「かなり飲んでるわよね」
「それはしてるな」
「江田島での合宿の時もよね」
「あの時毎晩飲んでたよ」
その苦笑いで言うのだった。
「とことんまで」
「私も。毎朝いつも大変だったわ」
「起きて何とかサウナまで行って」
「大浴場のね」
「汗かいてお酒抜いてたよ」
「皆そうしてたわね」
「サウナ満室だったら湯舟に入って」
熱い湯にというのだ。
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