天才の兄の知能指数
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第一章
天才の兄の知能指数
学業優秀、田原美希の兄の俊哉の評判はこれが第一だった。旧帝大の法学部でも優秀で有名であった。
それでよく高校生の彼女も周りに言われていた。
「お兄さん凄いわね」
「滅茶苦茶勉強出来るわね」
「滅茶苦茶頭いいわね」
「うん、兎に角子供の頃から勉強が出来るって」
美希もこう答えた、茶色の髪の毛を長く逃し大きな目が印書的なあどけない顔をしている。背は一六〇位で抜群のスタイルである。
「言われてたみたいでね、私が物心ついた頃も」
「評判だったのね」
「全国模試でもいつもトップクラスで」
「学校のテストいつも満点で」
「有名だったのね」
「そうなの、私は普通でもね」
美希が通っているのは県内の偏差値にして五十三位の学校だ、だからといって両親は何も言わない。兄妹公平に育てている。
「お兄ちゃんは成績凄いの。けれど別にね」
「頭よくてもなの」
「偉そうにしてないの」
「美希ちゃん馬鹿にしないの」
「人は人自分は自分で」
そうした考えでというのだ。
「私や他の人がどうでもね」
「いいのね」
「頑張ればいいって」
「そうした考えなのね」
「だから馬鹿にされたこともいじめられたこともないわ」
兄からというのだ。
「いつも勉強してる感じね」
「そうなのね」
「別にお勉強出来てもなのね」
「それだけね」
「そうなの、お家でもね」
こう言うのだった、だがある友人が兄について彼女に言った。
「知能指数高いわよね、お兄さん」
「お勉強出来るから」
「IQとかね、やっぱり」
「そうよね、あれだけ出来るし」
美希もそれならと応えた。
「凄いわね」
「その辺り聞いてみたら?お兄さんに」
「知能指数とかIQ幾つか」
「今ならネットでテスト受けてすぐにわかるし」
「それじゃあね」
美希は友人の言葉に頷いて家に帰るとだ。
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