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星河の覇皇

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第八十五部第二章 日本大使館その十三

「政治の世界ではです」
「それが会談とわかります」
「また今の日本はスキャンダルをしそうな政治家も少ないです」
「イメージがつかない政治家も」
「不正献金や女性問題はイメージも大きいですからね」 
 チバはこちらの話もした。
「どうしても」
「左様ですね」
「この人ならと思うとですね」
「事実無根でもお話になりますね」
「そうなりますね」
「はい、ですがクリーンなイメージで実際にクリーンな人なら」
 それならというのだ。
「これといってです」
「左様ですね」
「お話が出てもです」
「誰も信じないですね」
「そうしたことは」
「はい、そして今の日本政府のイメージもクリーンなので」
 そして実際にスキャンダルとは無縁の人物だからだというのだ。
「仕掛けにくいですね」
「伊東首相もです」 
 一人が彼女の話をした。
「謀略家ですが」
「清潔な方ですね」
「謀略にお金は使われますが」
「ご自身にはですね」
「使われなく」
「清潔ですね」
「それも非常に」
 伊東はそうした人物だ、私利私欲は出さず公でのことで謀略を使う人物であるのだ。プライベートは質素なのだ。
「そうした方ですから」
「大使もですね」
「はい」
 実にという返事だった。
「謀略家も表に出ない、そしてです」
「証拠がないとですね」
「攻められません、また謀略家ということは」
 こう呼ばれる者はというと。
「汚職や女性問題と違いますからね」
「スキャンダルではないですね」
「他国の要人を暗殺なら別ですが」
「それはされない方ですし」
「そうしたお話を出しても」
「意味がないですからね」
 こうスタッフ達に話した。
「この場合も」
「そうですね」
「だから伊東首相も攻めにくいですね」
「どうにも」
「残念なことに」
「はい、ですが攻めるポイントが見付かれば」
 その場合はというのだ。
「是非です」
「そこを衝いてですね」
「そうしてですね」
「日本政府を窮地に陥れて」
「動けなくしますね」
「そうしていきましょう」
 何でもない顔で述べた。
「その時は」
「それでは」
「まずはですね」
「探しますね」
「そして何かあれば」
「そこを衝きますね」
「そうしましょう、そして情報収集は」
 こちらはというと。 
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