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ハッピークローバー

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第百話 彼岸を過ぎてその四

「体格もな」
「必要なのね」
「だから俺なんてな」
「かなり小さい方なのね」
「お話にならない位な」
 そこまでというのだ。
「小さいんだよ」
「一七〇位だと」
「ああ、ただやっててな」 
 かな恵に笑ってこうも話した。
「滅茶苦茶楽しいんだよ」
「そうなの」
「滅茶苦茶身体動かしてな」
 そうしてというのだ。
「ストレスなんか吹き飛んで」
「すっきりするの」
「大した悩みでもなかったら」
 それならというのだ。
「練習に参加しただけでな」
「吹き飛ぶの」
「本当に走り回ってぶつかり合ってで」
 そうしたスポーツでというのだ。
「ストレスだってな」
「吹き飛ぶのね」
「身体も強くなるしな」
「いいスポーツなのね」
「俺大好きだよ」
 にかっと笑ってこうも言った。
「本当にな」
「ラグビーやってよかった?」
「ああ」
 心からの返事だった。
「そう思ってるよ」
「それでお弁当も」
「実は朝飯丼でおかわりしてな」
 そうして食べてというのだ。
「それで十時に母ちゃんが作ってくれたお弁当喰って」
「お昼は私が作ったの食べて」
「三時にもな」
 この時にもというのだ。
「おやつでパンとかな」
「食べてるの」
「それで夕食もだよ」
 家に帰ってからもというのだ。
「たらふく食ってるよ」
「一日五食ね」
「逆に言うとそこまで食わないとな」
「やっていけないのね」
「全然な、それで食って身体動かしてたら」
 そうしていればというのだ。
「背が伸びたよ、牛乳だってな」
「牛乳飲むと背が伸びるのよね」
「ああ、毎日一リットル飲んでるよ」
「それだけ飲んだら」
「背も伸びるな」
「それで牛乳もそこまで飲まないと」
「もたないんだよ」
 身体がというのだ。
「やっぱりな」
「そうなのね」
「それでだよ」
 成海はさらに話した。
「お昼しっかり食わせてもらうな」
「そうしてね」
 かな恵も笑顔で応えた。
「成海っちって食べもの残さないからね」
「残したら駄目だろ」
「勿体ないわよね」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「かな恵の作ってくれたものもな」
「残さず食べてくれるのね」
「美味しな」 
 かな恵に笑顔でこうも言った。 
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