おぢばにおかえり
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第七十七話 おみちの本その十六
「それで回廊ひのきしんとかあちこち歩いて」
「汗もかかせてもらって」
「それで自分で予習復習してるのね」
「そうしてます、ただ遊ぶ方が多いですね」
「おぢばで?」
「神社お参りしたりしてますし。お寺とか」
おぢばのというのです。
「石上神社とか」
「あそこね」
「八木とか橿原とか桜井も行きますし」
「好きみたいね、八木とか」
「はい、かなり寂れましたけれど」
それでもというのです。
「八木も好きで橿原も」
「好きなのね」
「そうなんです」
「それでそうしたところで遊んでるのね」
「そうしてます、奈良市なんかもよく行きます」
「あちらね」
「いいですよ、奈良は」
私に笑って言うのでした。
「奇麗な街並みで」
「そんなに奇麗?」
「はい、奇麗で雰囲気もいいんですよ」
「奈良の街はそうなのね」
「西大寺の辺りもいいですし」
奈良県の地名がどんどん出てきます。
「郡山もお勧めですよ」
「新一君あちこち行ってるのね」
「部活入ってないんで時間あるんで」
「あちこち行ってるのね」
「定期あったら色々な場所行けますね」
「ええ、それはね」
駅のある場所ならです。
「行けるわね、確かに」
「ですから定期を使って」
そうしてというのです。
「色々な場所に行ってます」
「そうしてるのね」
「バスの定期もありますから」
電車の定期に加えてです。
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