八条学園騒動記
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第七百二十一話 蛇の天敵その四
「それはな」
「卵が襲われている化石ですか」
「狙う小型の恐竜がいてな」
「ああ、そこを親の恐竜が防ごうとする」
「まさにその場面がだ」
「そのままですね」
「化石になったものがだ」
大尉は強い声で話した。
「地球にあった」
「そうなのですね」
「この通り卵はな」
「狙われやすいですね」
「ドードーが滅んだ一因でもある」
地球でこの鳥がそうなったというのだ。
「ドードーは地上に巣を作っていた」
「飛べないからですね」
「そこにだ」
まさにというのだ。
「卵を産んで暖めていたが」
「その卵をですか」
「人間が持ち込んだ豚や鼠に襲われた」
「そうだったのですね」
「雛も襲われたしな」
鼠や豚にというのだ。
「そのことも一因となってだ」
「ドードーは絶滅しましたか」
「人間の乱獲もあるし鼠や豚に加えてだ」
そういった生きものに加えてというのだ。
「犬も持ち込まれていたからな」
「人間達によって」
「犬もドードーを襲った」
「そして食べていましたね」
「太った飛ばない鳥だ、動きは鈍く」
このことは地球以外の星に棲息しているドードーも同じだ、どの星でもドードーはドードーであるのだ。
「また警戒心もない」
「襲われる条件が揃っていますね」
「そうだった」
まさにというのだ。
「だからだ」
「あの鳥は地球では絶滅しましたね」
「卵も狙われてな」
「卵は弱点でもありますね」
「動けないのだからな」
「そういうことですね」
「ドラゴンもだ」
この生きものも卵生であるのだ。
「卵ならな」
「楽に捕らえられますね」
「巣からな」
「親にさえ気をつければ」
そのドラゴンにとだ、上等兵も述べた。
「左様ですね」
「恐竜もだ」
「先程の化石のお話といい」
「卵の時が最もだ」
「危ないですね」
「非常にリスクが伴う、しかしだ」
「胎生ならですね」
即ち雛の状態で生まれればというのだ。
「雛として産まれたなら」
「その分だ」
「危険が伴わないですね」
「雛も充分危険だが」
産まれてすぐにそれはというのだ。
「しかしな」
「卵とは全く違いますね」
「そうだ、その分が大きいからな」
「そう進化したのですね」
「そうした鳥達はな」
「そうですか」
「こうした進化を遂げている鳥もだ」
連合ではというのだ。
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