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オズのカリフ王

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第九幕その六

「こちらはね」
「やはりそうか」
「オズの国は色でね」
「その国がわかるのう」
「それでなのよ」
「このお城はか」
「エメラルドの都の領土だから」
 それでというのです。
「草の色もね」
「緑色じゃな」
「それで他のものもね」
「緑か」
「多くのものがそうなっているのよ」
「そういえば地下もな」
 こちらもとです、ドワーフ王は言いました。
「よく見ればな」
「それぞれの国の地下で、でしょ」
「色が違う」
「地下もお空も海の中のものも」
「そうなっておるか」
「ええ、それぞれの色でね」
「分かれておるか」 
 しみじみとしたお言葉でした。
「いや、そうしたこともな」
「今回の歴訪でわかったのね」
「うむ」
 その通りだというのです。
「この目でな」
「見るとよくわかる」
 ノーム王も言いました。
「実にな」
「本当に百聞は一見に如かずね」
 ビリーナも言ってきました。
「その通りね」
「うむ」
 まさにというのでした。
「聞いておったがな」
「見るとね」
「尚更な」
「よくわかるわね」
「うむ、しかしな」
「しかし?」
「空の領域はのう」 
 ノーム王は首を傾げさせて思うのでした。
「あるのじゃな」
「あるわよ、地下も海もでね」
「空もか」
「そう、地上をもとにして」
 ビリーナはノーム王にお話しました。
「それでよ」
「地下も海もそれぞれの国の領域があってか」
「そしてね」 
「空もじゃな」
「そういうことよ」
「よくわかった」 
 ノーム王はケーキを食べてから述べました、ノーム王は今食べているケーキはチョコレートとナッツのものです。
「今な」
「それは何よりよ」
「うむ、ではティータイムが終わったら」
「またね」
「城の中を案内してもらってじゃな」
「見ていくわよ」
「そうするとするか」
 ノーム王は今度はまたレモンティーを飲みました。
 それからです、またエクレアを食べますがドワーフ王にこんなことを言われました。
「お主は甘いものも好きであるな」
「そう言うお主こそな」
「ノームの者は皆な」 
 お供の人達もでした、見れば一緒にティータイムを楽しんでいます。
「酒だけでなくな」
「甘いものもな」
「好きであるな」
「ドワーフ達もな」
「いや、確かに酒好きであるがな」 
 ドワーフ王もレモンティーを飲んでいます、そのうえで言うのでした。 
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