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神々の塔

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第三十九話 象の神その六

「仏教はその次で」
「そんなに詳しないか」
「起きた世界でも専門やないし」
 このこともあってというのだ。
「どうしてもそやけど」
「それでもか」
「菩薩さんが位高いのは」
 そうした仏であることはというのだ。
「わかるし」
「弥勒菩薩さんもやな」
「そうした方やてわかるで」
 こう言うのだった。
「やっぱり」
「というかや」
 羅がこんなことを言った。
「全人類を救うんやな」
「この世の全てを」
「それが出来るってな」
「それを見てもやね」
「かなりのもんや」
「神霊さん達の中でも」
「ああ、それこそ創世神みたいな」 
 その域のというのだ。
「かなりのもんや」
「五十六億七千万年修行して」
「そのこことも含めてな」
「そやね、何ていうか」
 綾乃はこうも言った。
「それぞれの神霊さんが他の宗教では別の神格になるって」
「よおあるな」
 羅が応えた。
「どの宗教でも」
「そやね」
「キリスト教の天使さんとかもな」
「イスラム教で別のペリになってたり」
「そうもするしな」
「仏教だけやないね」
「このことはな」
「それで日本やと」
 綾乃は自分達の国の話をここでした。
「本地垂迹って言うて」
「仏教と神道がやな」
「一緒みたいになってるわ」
「神様と仏様がな」
「そうもなってるわ」
「宗教が混ざったんやな」
「そやねん」
 こう羅に話した。
「日本では」
「二つの宗教が共存して混ざるとかな」
 中里も言った。
「実は普通やとな」
「思ってたね」
「それがな」
 綾乃にさらに言った。
「実はな」
「他の国ではそうないね」
「複数の宗教があってもな」
 そうした国でもというのだ。
「もっと言えば宗派でもな」
「同じ宗教でも」
「混ざらんからな」
 これはないというのだ。
「他の国では」
「そうそうは」
「そうしたもんやからな」
「というかな」
 リーが言って来た。
「日本人は神様も仏様も同じでな」
「ほんまそうした考えやね」
 綾乃も否定しなかった。
「日本人って」
「この世界でもな」
「そやね」
「それで宗教が違っても」
 それでもというのだ。 
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