神々の塔
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第三十九話 象の神その四
「最初は」
「いや、それがやねん」
そのシェリルに綾乃が言ってきた。
「明王さん達もやで」
「仏さんやな」
「正しいな」
「そやな」
「魔を降して浄化する」
「そうした存在やな」
「その中でも不動明王さんは」
この仏はというと。
「あらゆる魔を降す」
「最強の明王さんやな」
「この塔にもおられるで」
綾乃はシェリルにこのことも話した、この世界にも仏教が存在し仏達も世界を守護し塔にも出て来るのだ。
「そやで」
「そやな」
「それで不動明王さんは」
綾乃はさらに話した。
「最強の明王さんで」
「あらゆる魔を降すんやな」
「大日如来さんが怒ったら」
憤怒身という、明王は如来等が間を降す時に怒ってその姿になったものとされている。ただ密教の曼陀羅では別とされて描かれている。
「不動明王さんになるねん」
「それで強いんやな」
「もう相当に。それで」
綾乃はここでこうも言った。
「その起源はインドにあって」
「他の仏さんと同じく」
「シヴァ神がやねん」
「それにあたるんやな」
「それでシヴァ神の別名が」
アカラナータというそれがだ。
「名前にもなってるねん」
「シヴァ神がはじまりやから」
「そやねん」
「そういうことやな」
「ヒンズー教はまだなかったけど」
仏教がはじまった頃はだ。
「それでもインドの宗教やから」
「起源は同じで」
「神様が仏様になってん」
「そうやな」
「バラモン教の神々やね」
仏達の起源はというのだ。
「元は」
「それでガネーシャさんもやな」
「仏教にも入って」
そうしてというのだ。
「歓喜天になってるで」
「そういうことやな」
「ただな、タゴールから聞いたことやけど」
芥川が難しい顔で腕を組んで言ってきた。
「仏教はインドやどヒンズー教の一宗派扱いやからな」
「それは当然や」
リーが平然とした顔で答えた。
「インドではな」
「お釈迦さんがヴィシュヌさんの転生やからやな」
「そのうちの一つやからな」
そう考えられているからだというのだ。
「ヒンズー教の三大神の一柱」
「調和神やな」
「日本のアニメでは女神さんやったこともあるな」
「そんなんもあったか」
「それでそのヴィシュヌさんのや」
この神のというのだ。
「人の世の姿の一つやからな」
「仏教はヒンズー教の一派やな」
「そう考えられてるんや」
インドではというのだ。
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