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X ーthe another storyー

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第三十八話 場所その十五

「だからな」
「暫くの間は」
「英気を養うことだな」
「そうしましょう」
「それがいいな、小鳥もいるしな」 
 今この場に彼女はいない、だが神威は今も彼女のことを思ってそれで言ったのだ。それだけ心に彼女がいるということなのだ。
「それじゃあな」
「はい、今はです」
 征一狼も言ってきた。
「そうしましょう」
「全員でな」
「僕もそうした時はです」
 征一狼は微笑みこんなことも言った。
「ゆっくりと休んで」
「そうしてか」
「はい」
 そのうえでというのだ。
「家族サービスにです」
「専念するか」
「そうします」
 こう言うのだった。
「是非」
「そういえば征一狼さんは」
「はい、妻と娘がいまして」 
 神威にこのことを話した。
「そしてです」
「いつも大切にしているか」
「僕の宝物です」
 そこまで言えるものだというのだ。
「何と言いましても」
「そうなのか」
「ですから」
 それでというのだ。
「僕はです」
「二人をか」
「戦いがない間は」
「一緒にいてか」
「楽しい時間を過ごします」
「私は食べ歩きですね」
 護刃は嬉しそうに話した。
「戦いがない時は」
「この東京でか」
「甘いお菓子のお店をです」
 そうした店達をというのだ。
「巡ります」
「そうするか」
「私は」
「私は教会にいてね」
 火煉も自分のことを言った。
「そしてね」
「そのうえでか」
「神にお仕えしてね」
「時間を過ごすか」
「これが落ち着いてね」
 そうなってというのだ。
「心もよ」
「癒されるか」
「そうなるのよ」
「そうなのだな」
「だからね」
「戦いがない間はか」
「ゆっくりとね」
 そのうえでというのだ。
「休むわ」
「そうするか」
「ええ、今から楽しみよ」
「さて、わいも食べ歩きしよか」
 空汰は両手を自分の頭の後ろにやって話した。
「そうしよか」
「お前は色々食べるな」
「護刃ちゃんみたいに甘いもんも食べてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「他の店もだな」
「食べ歩くわ」
 そうするというのだ。 
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