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八条学園騒動記

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第七百十九話 国鳥その九

「卵焼きもいいと思います」
「そうだな」
「個人的には中国の卵料理もです」
「あちらもいいな」
「それで卵焼きもですね」
「駝鳥の卵でも作っている」
 そうだというのだ。
「この国ではな」
「そしてそれをですね」
「食べよう」
「オムレツを」
「そして卵焼きもな」 
 こちらもというのだ。
「そうしよう」
「わかりました」
「尚連合は鳥類の卵以外にも食べる」
「卵は」
「魚の卵もよく食べてだ」 
 そちらもというのだ、尚エウロパでも魚の卵をよく食べるがロシア料理の影響でキャビアと呼んで食べている。
「爬虫類のものもな」
「食べますか」
「当然両生類もな、仲には羽化する寸前の雛もな」
「卵から鳥になろうとする」
「まさにその寸前をな」
「食べますか」
「そうもしている」
 上等兵にこのことも話した。
「これが珍味らしい」
「そうした食べ方をするとは」
「思いも寄らないな」
「はい、兎角何でも食べる国ですね」
「それぞれの食べ方でな」
「雛を食べるならまだしも」
「羽化する直前もな」
 その状態の時もというのだ。
「食べるのだ」
「連合では」
「当然生でも食べる」 
 この状態でもというのだ。
「そうする」
「それはよく見ますね」
「ご飯にかけもするな」
「特に日本で多いですね」
「実際に日本ではじまった食べ方だ」
 この卵かけご飯はというのだ。
「あの国でそうして食べてな」
「連合全体で広まったのですか」
「そうなのだ、他にも生でそこに調味料をかけてな」
「食べますね」
「そうもする」
 連合ではというのだ。
「エウロパではないがな」
「はい、生卵を食べるなぞ」
「飲むというかな」
「そうした食べ方はですね」
「連合以外ではな」
「まずないですね」
「だが連合ではあるのだ」
 上等兵に確かな顔と声で話した。
「それもな」
「卵かけご飯で驚いていれば」
「他にもだ」
「ありますね」
「そうもする、生の魚や肉も食べ」
「卵もですね」
「そうするのだ、ではだ」
 大尉はあらためて言った。 
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