神々の塔

「リーの言う通りね」
「若しかしたらやね」
「この世界を脅かす存在かも知れないわね」
「巨人軍は」
「喜久子ちゃんが熟考してや」
　芥川が言ってきた。
「アウトローな連中から精鋭選んでな」
「郡で言うと大佐、警察で言うと警視正待遇にして」
「巨人軍にあたらしてるな」
「そやね、不死身の十一人やね」
「あの連中をあたらしてるけどな」
「うち等が巨人軍にばかり向かっていられへんさかい」
「政は国全体のことやからな」
　芥川はそれ故にと話した。
「どうしてもな」
「そうなってるね」
「それでや」
「今はやね」
「どうしてもな」
「巨人軍に向かう人等も必要で」
「アウトローにはアウトロー」
「毒には毒やね」
「その論理でな」
　それで以てというのだ。
「向かわせてるわ」
「そやね」
「あの連中は相当に強い」
　確かな声でだ、芥川は言った。
「ほんまにな」
「不死身って言われる通りめっちゃタフやし」
「あの連中やったら」
「巨人軍もやね」
「何とかなるかもな、ただな」
「巨人軍が世界を脅かすまでの存在やと」
「僕等全員でや」
　星の者達がというのだ。
「ほんまにな」
「向かわんとあかんね」
「世界を脅かすまでになると」
　それこそというのだ。
「尋常な力やないからな」
「それでやね」
「あの連中でもな」
　彼等が幾ら強くともというのだ。
「無理や」
「そやね」
「あの連中は十星連合だけやなくてな」
「三星連合でも活動してて」
「どうも騎士団にもな」
　彼等が統治している欧州にもというのだ。
「どうもな」
「手を伸ばしてるみたいやし」
「そやから」
　だからだというのだ。
「尋常な勢力やないわ」
「そやね、絶対に」
「そんな連中やからな」
「ほんまにこの世界を脅かす連中かも知れんし」
「若しそやったら」　
　その時はというのだ。
「あの十一人では敵わん」
「不死身と言われる人達でも」
「世界規模となるとな」
「只の悪の組織やなくて」
「その時はほんまにな」
「うち等全員でやね」
　全ての星の者達がとだ、綾乃は芥川に話した。
「向かわへんと」
「あかんわ」
「そうなるね」
「ああ、しかし今の時点ではな」
「巨人軍のことは」
「その壊滅はな」　
　この目的はというのだ。