おぢばにおかえり
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第七十七話 おみちの本その一
第七十七話 おみちの本
新一君は今日も詰所に来ています、それで事務所にいる私にカウンターの方からこんなことを言ってきました。
「今日おみちの授業があったんですよ」
「教義ね」
「はい、あの授業がありました」
こう私に言ってきました。
「最初入学して驚きました」
「おみちの授業があるからよね」
「テストもあって」
「だって天理高校はおみちの学校よ」
私は新一君に答えました。
「だからよ」
「おみちの授業もあるんですね」
「そうよ、だからておどりの授業もあるのよ」
「いや、最初知らないんで戸惑いました」
「それがおみちだから」
「当然のことなんですね」
「こうした授業がないと」
それこそです。
「おみちの学校じゃないわよ」
「そうもなりますね」
「だからね」
私は新一君にさらにお話しました。
「そうした授業もあるのよ」
「そういうことですね」
「そうよ、だからそちらの勉強もね」
「してます、何しろ宗教学科に行くんですから」
「それで勉強してるのね」
「そちらも。文系熱心に勉強して」
そうしてというのです。
「理系もです」
「新一君成績いいのよね」
「実は海軍式の勉強してます」
「海軍って?」
「帝国海軍です、実は海上自衛隊の幹部候補生学校入学した人から言われまして」
「自衛隊じゃない」
「海上自衛隊は海軍の伝統が強いんです」
「ああ、そうだったわね」
言われて思い出しました。
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