ハッピークローバー
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第九十六話 ラッキーナンバーその九
「強いままだから」
「他のチームから選手集めて」
「そのままでね、あんなチーム大嫌いよ」
こうまで言うのだった。
「本当にね」
「そうなのね」
「他のチームよ、私は」
「ファンなのは」
「そうなの、それでサッカーとね」
このスポーツと、というのだ。
「闘牛がね」
「スペインで人気なのね」
「そうよ、ただ闘牛って残酷だってね」
牛を殺すからだというのだ。
「言われて在り方もね」
「変わってるのね」
「そうなのよ、時代によってね」
まさにというのだ。
「何でも変わるっていうけれど」
「闘牛もなのね」
「変わるっていうのがね」
このことはというのだ。
「わかったわ」
「そうなのね」
「まあ闘牛で殺した牛はね」
剣を刺していってだ。
「その後で食べるけれどね」
「お祭りでもそうするのよね」
「そう、ちゃんとね」
殺した後でというのだ。
「食べるわ、それでね」
「無駄にはしないわね」
「けれど殺し方がね」
「残酷だって」
「言われてね」
批判が出てというのだ。
「それでよ」
「今はなのね」
「変わったわ、けれどそのまましたら」
闘牛をというのだ。
「かなりね」
「危ないわね」
「本当に素早くかわさないと」
牛の突進をだ。
「死ぬわよ」
「牛の体当たり受けて」
「それでね」
「実際に死んだ人いるわよね」
「そうよ、華やかでもね」
闘牛士はというのだ。
「まさに死とよ」
「隣り合わせの職業ね」
「一瞬の油断が」
「死につながる」
「そうした過酷なね」
「催しね」
「そうなのよ」
こう話すのだった。
「これがね、それで好きな闘牛士の人のラッキーナンバーが」
「二なの」
「そこから私も好きになってね」
その数字がというのだ。
「実際二でいいことがね」
「あったのね」
「そうだったのよ」
「成程ね」
「それでね」
さらに言うのだった。
「私二が好きよ」
「それでラッキーナンバーね」
「そうなのよ」
「成程ね。それでその闘牛士さん今どうしてるの?」
一華はこのことがふと気になってスペインの娘に尋ねた。
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