夢幻水滸伝
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第三百十五話 ネクロマンサーの戦いその八
「このミシガン州をや」
「統一しますね」
「そうされますね」
「今は」
「そうするわ」
こう官吏達に話した。
「是非な」
「はい、それではです」
「及ばずながら私達もです」
「働かせて頂きます」
「そうさせて頂きます」
「頼むで」
是非にというのだった。
「ほんまな」
「やらせて頂きます」
「是非共」
官吏達も応えた、そうしてだった。
ルイスは内政も進めていった、その際人手が足りないのなら自分が召喚したアンデットも使役した。そして。
賊やモンスターと戦う時も彼等を使役した、すると。
「ドランゴンゾンビにキメラゾンビ」
「それにヒドラゾンビですか」
「どれも強力ですね」
「並の賊では到底相手になりません」
「最初から圧倒的な戦力を出す」
素っ気ない口調でだ、ルイーザは同行していた軍人達に答えた。軍が来たので総出で迎撃に来たと思われる百人からいたハイウェイマン街頭に出る追剥の一団は彼女が出したアンデット達によって瞬時に全員倒されそのうえで捕縛されている。
「それがあたしのやり方やさかいな」
「それで、ですね」
「最初からですね」
「ドラゴンゾンビ等を出してです」
「その戦力で圧倒しましたね」
「そや、賊の征伐には時間をかけられん」
ルイーザはこうも言った。
「そやからな」
「いきなり強い戦力を出し」
「そして瞬殺する」
「それで終わらせますね」
「そや、そしてや」
そのうえでというのだ。
「この連中やが」
「確かに追剥ですが」
「ものを奪うだけです」
「旅人や行商人の命を奪ったりはしません」
「傷付けることも」
「当たり前だ、これは副業だぞ」
一団のリーダーである人間の頭が禿げた大男が言ってきた。
「俺達だって仕事があるんだ」
「本業何や」
「農業だよ」
これだというのだ。
「この辺り開拓して暮らしてるんだけれどな」
「そやったか」
「ああ、けれど土地が瘦せてるし金がないままはじめて今もな」
「お金がなくてかいな」
「そうだよ、だからこうして時々な」
「ハイウェイマンやってるか」
「でかい行商人の一行や金持ってそうな旅人が通ったらな」
そうした時はというのだ。
「囲んでだよ」
「金要求してたか」
「そうだよ、けれどな」
それでもというのだ。
「間違ってもな」
「命を奪ったり傷付けたりはか」
「するか、これでも人の道は弁えてるつもりだよ」
悪事をしてもというのだ。
「俺達だってな」
「わかった、ほなや」
ルイーザは賊の頭の話をここまで聞いて言った。
「自分達は罪人として処罰する」
「ああ、悪いことをしたからな」
「ここで強制労働や」
その刑罰を科すというのだ。
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