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夢幻水滸伝

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第三百十五話 ネクロマンサーの戦いその一

                第三百十五話  ネクロマンサーの戦い
 ルイーザ=ジョングはこの世界に来てすぐにこの世界のこととこの世界における自分のことを声から聞いた、そして。
 周りを見ると二十世紀前半のアメリカの街並みで様々な人達が行き来していた、その中のゴーストの若い女に声をかけた。
「少しええかしら」
「えっ、貴女何者!?」
 女はルイーザに声をかけると仰天して言った。
「一体」
「何者っていうと」
「いや、レベルもステータスも尋常じゃないし」
 そうしたものを見ての言葉だった。
「特技だって」
「そう言われると」
 ルイーザは自分が星の者であることをここで話した。
「あたしはそうしたモンで」
「星の方ですか、まさかここでお会いするなんて」
 女はさらに仰天して言った。
「思いませんでした」
「そうなんや」
「ええと、貴女はネクロマンサーですか」
「種族は犬人で」
「そうですね、ネクロマンサーでしたら」
 この職業ならというのだ。
「アンデットを使役出来ますので」
「モンスターの」
「はい、人でないです」
「何とかゾンビとかスケルトンとか」
「人であるアンデットは使役出来ません」
 それは無理だとだ、女は答えた。
「私もゴーストですが」
「アンデットやないね」
「ただ身体が透けていて実体がないだけで」
 ゴーストはというのだ。
「触れられるし飲むことも食べることもしますし」
「普通の人と変わらへんか」
「種族、人としては」  
 そうだというのだ。
「要するに身体が透けてるだけです」
「それだけか」
「はい、ただ身体がないので」
 ゴーストという種族はというのだ。
「影がかなり薄くて存在感も消しやすいです」
「そうした長所があるんやね」
「そうです、アンデット系の人も人で」
 それでというのだ。
「ちゃんと飲んで食べて攻撃されるとダメージもです」
「受けるんやな」
「それで死にます」
 そうもなるというのだ。
「これが」
「そうなんか」
「あと内臓や脳も動いてます」 
 体内の器官もというのだ。
「ちゃんと」
「成程な」
「ですがモンスターのアンデットは」
 翻って彼等はというのだ。
「また違います」
「そうなんか」
「動く死体、魂であり」
「既に死んでいてか」
「内臓も動いてません」
「そうなんやな」
「そしてそのアンデットをです」
 女はさらに話した。
「使役出来るのがです」
「ネクロマンサーやな」
「そうです」
「そうか、ほな戦闘でも労役でも役立つな」 
 ルイーザはここまで聞いてこの考えに至った。
「そうなるな」
「そうですね、力があればあるだけです」
 その分というのだ。
「多くのそれも強力なアンデットを召喚しまして」
「使役出来るな」
「はい」
 そうだという返事だった。 
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