ドリトル先生の落語
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第五幕その十
「これが」
「そうだよ、さらにね」
「そうなっていったんですね」
「そうだよ、本当にね」
「皆がですね」
「どんどんね」
まさにというのです。
「観なくなっているんだよ」
「そんな状況ですね」
「悪循環になってるからね」
「面白くないから皆観なくて」
「それで視聴率が落ちてね」
「スポンサーも離れて」
「お金がなくなって」
そうなってというのです。
「それでまたね」
「作るお金がなくて」
「やる気がなくなってね」
「そこで工夫しようとはですね」
「最初からそんな気があったら」
それならというのです。
「おう少しましだよ」
「面白い番組をですね」
「工夫してね」
「作っていますね」
「それがないから」
「お金がなくなるとやる気もなくなる」
「そうなってね」
それでというのです。
「尚更ね」
「それで、ですね」
「さらにやる気のない番組をだよ」
「作って」
「出てもらうタレントさんもね」
「さらにどうでもいい人になって」
「内容もね」
番組のそれもというのです。
「お金もやる気もない」
「つまらないものになって」
「お笑いもね」
「目が笑っていない様な」
「そんなものになるんだよ」
「そうなんですね」
「テレビに出たいだけの人なんて」
それこそというのです。
「一体何がいいのか」
「そうなんだよね」
「お笑いをやりたんじゃないとね」
「最初から」
「それも全力で」
「そのうえで笑わせる」
「そんな人達じゃないと」
さもないと、とです。皆も言いました。
「面白い筈がないよ」
「それこそね」
「昔はテレビに出ているお笑いの人達にもあったね」
「昔の映像観ればわかるわ」
「もう何があっても笑わせる」
「どんな人でもそうさせるってね」
「そんな気迫があったよ、いや大手の事務所に入ってね」
そしてと言う先生でした。
「そこからたまたま名前が売れて」
「テレビに出る」
「目的は売れたい」
「芸能界で偉くなりたい」
「それだけね」
「笑わせようじゃないからね」
そのスタンスがというのです。
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