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神々の塔

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第三十五話 道教の神々その三

「そやな」
「左様です」
「私達は都市王様にお仕えしています」
「冥界の裁判官であられる十王のお一人の」
「その方にお仕えしています」
「そやな、その十王も道教の神々やな」
 シェリルはこのことも言った。
「そやな」
「左様です」
「その通りです」
 兵達もそうだと答えた。
「道教には多くの神々がおられますが」
「冥府の十王の方々もです」
「そこには閻魔王もおられます」
「その方も」
「日本で有名な神様やな」
 閻魔と聞いてだ、シェリルはこのことを言った。
「そやったな」
「その様ですね」
「閻魔王は日本の神にもなっておられるそうで」
「私共も聞いています」
「その様に」
「そやな、けれど日本やと」 
 どうかとだ、シェリルは兵達が差し出す金を受け取りつつ話した。兵達は金を渡すと退散し金は速やかに一行のリーダーである綾乃が持っている財布に入れられた。
「仏教の中にあるみたいやな」
「それ閻魔天と混同されてるんや」
 リーが言ってきた。
「実はな」
「そうなんか」
「そや、それでや」 
「仏教の色が強いんか」
「これがな、しかしな」
 それでもとだ、リーはシェリルに話した。
「本来はな」
「ちゃうんやな」
「そや」
 これがというのだ。
「中国ではな」
「道教の神様か」
「そのうちの一柱や」
 そうなっているというのだ。
「冥界を統治して死者の罪を見て裁判を行う」
「そうなってるか」
「道教には道教の考えがあってな」
 そしてというのだ。
「そのうえで道教の世界があって」
「神々もおるな」
「そや」
 そうなっているというのだ。
「これがな」
「そこも理解することやな」
「ああ、道教も理解して」
「世界それに神々もか」
「そうするとな」
 その様にすればというのだ。
「戦い方もな」
「わかるか」
「そうや」 
 まさにというのだ。
「他の宗教と同じくな」
「そういうことやな」
「そういえばこの世界でも中国の人口は多いし」
 アレンカールはその中国出身の二人そして中国系であるリーに目をやってリー自身に対して言った。
「華僑の人もね」
「多いな」
「そしてその人達の中にね」
「道教があるんや」
「そうよね」
「中国や華僑からあまり出ることのない宗教やが」
 それでもとだ、リーはアレンカールにも話した。
「信仰してる人口は多くてな」
「こっちの世界でもね」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。 
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