仮面ライダー電王 約束の場所
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第二十四章
「確か」
「そうだ。彼と本郷猛の活躍によりショッカー及びゲルショッカーは壊滅した」
最早遥かかこの話だった。はじまりの話しだ。
「それが全てのはじまりだった」
「何ちゅうかやな」
キンタロスはそれまで黙って聞いていたがここで言うのだった。
「壮大な話のはじまりっちゅうのに相応しい壮大な内容やな」
「しかも何か僕達ってあれ?」
リュウタロスがぽつりと呟く。
「これが終わってもずっとスサノオと戦うの?」
「そうなるな」
ジークがここで言った。
「人を見てその戦いを楽しむ存在であるのならな」
「じゃあ俺は侑斗とずっと一緒なのか」
デネブが言う。
「ゼロノスとして戦うのか」
「あっ、そういえば侑斗のベルトって」
「ああ」
桜井は良太郎の問いに対して答えた。
「その通りだ。何回でも変身できるようになった」
「そうだよね」
「これから。貴方は変身しても誰かに忘れられたり何かを失うということはないのです」
黒衣の青年が彼に告げる。
「これからは」
「それだけ多くの戦いを潜り抜けないといけないからだな」
「そうです。それがライダーの宿命」
青年は言う。
「スサノオとの戦いを永遠に繰り広げることなのです」
「そうか」
「失うことはありませんが彼との戦いは」
「わかってるさ。受けてやる」
彼の言葉は毅然としたものだった。
「それはな」
「それでいいのですね?」
「ゼロノスになった時にもう覚悟している」
その言葉が強い。
「記憶がなくならないだけましだ」
「そうですか」
「スサノオ。そのかわり必ず倒してやる」
「はい。是非御願いします」
「それでもうすぐですね」
良太郎が青年に対して言ってきた。
「三十六年前に到着するのは」
「はい、その通りですよ」
オーナーがにこやかに彼に答えてきた。
「間も無くです。そこに辿り着けば」
「皆で」
「まずはあれね」
ハナが言ってきた。
「あの二人を探さないと」
「カイと牙王だよね」
「そうよ。かなり目立つ連中だけれどね」
「ひょっとしたら自分達からやって来るかな」
良太郎はこう予想してきた。
「あの二人。そういうところあるから」
「そうね。それはあるわね」
コハナもそれに同意して頷く。
「あの二人気紛れだしね」
「そうだよね。本当にひょっとしたらだけれど」
「動きが読めないのよね」
ハナは困った顔になっていた。
「それが厄介なのよ」
「そうよね、本当に」
コハナが応えるから同一人物で応えたことになる。
「けれどまあ。それはそれでね」
「臨機応変にいきましょう」
これがハナの提案だった。
「何人かでチームに分かれてね」
「それだったらだ」
桜井がここで彼の提案をしてきた。
「どうするんだ、侑斗」
「また野上を何人か連れて来よう」
「あれをするのか」
「そうだ、あれだよ」
デネブに対して応える。
「あれだったらな。手間がかからないしそれにイマジン達も有効に使える」
「そうだな、確かに」
「野上は五人使えるから」
つまりイマジンの数だけだ。
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