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星河の覇皇

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第八十四部第五章 宣言に向けてその二十八

「ことを進めやすい」
「相手がどう考えているかも読むことですね」
「そうしていく、今回もな」
「それでは」
「各国政府はな」
「今は反撃と考えていますね」
「中央政府の攻勢を耐えたうえでな」
 そしてというのだ。
「反撃に出ている、そして反撃ならな」
「最初が強いですね」
「人はこれまで耐えたと思っているとな」
「最初の一撃は力が入りますね
「その一撃からだ」
 さらにというのだ。
「さらに続けてくるが」
「最初の一撃が一番強い」
「その一撃を凌ぐかどうか」
 それがというのだ。
「重要だ」
「今回の宣言が、ですね」
「最初の一撃だ、だがその一撃はな」
「こちらが飲めるものですね」
「これが今回の反撃で一番強いものなら」
「こちらとしてもですね」
「飲めると思うが」
 それでもとだ、アッチャラーンは強い声で話した。
「しかし」
「しかしといいますと」
「今の各国政府は曲者が多い」
 アッチャラーンはこうも言った。
「それがな」
「気になりますね」
 カバリエはアッチャラーンのその言葉に応えた。
「それが」
「そうだ、各国にな」
「それぞれいますね」
「曲者がな」
「左様ですね」
「そうだ、だからな」
「最初の一撃は確かに一番強いですが」
 それでもとだ、カバリエは話した。
「しかしですね」
「それは見せ掛けかも知れない」
「その可能性もありますね」
「反撃の最初の一撃は確かに強いものになるがこれは無意識、感情が強くなった場合でだ」
 それでというのだ。
「意識、理性でそうしたものを抑えるとな」
「その一撃を抑えられる」
「そしてだ」 
 そのうえでというのだ。
「その後の一撃が、ですね」
「どうなるかだ」
「そこが問題ですね」
「私の祖国にも曲者はいる」
 タイにもというのだ。
「ベトナムなりインドネシアにもな」
「旧アセアン諸国ですか」
「他にもそうした人物がいるからな」
「用心しないといけないですね」
「そうだ、反撃の最初の一撃が強いというのはな」
 この読みはというと。
「普通の読みだ、人はその一撃を何とか防ごうとしてだ」
「防ぐとですね」
 金も言ってきた。
「一番強いものは凌いだ」
「そう思うな」
「そしてそこに隙が出来る」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「その隙を衝いてだ」
「強い一撃を放つ」
「そうすればかなりの効果を出すな」
「確かに」
「ムエタイでも真の強者はそうする」
 こうもだ、アッチャラーンは自国の国技も出して話した。 
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