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神々の塔

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第三十四話 夜のアリアその七

「登ってく場所やな」
「一階一階でもな」
「確実に」
「そうした場所や。果てしないが」
 踏破、それに至るにはというのだ。
「必ずや」
「踏破出来るな」
「終わりのないダンジョンなんてないわ」 
 芥川は笑ってだ、こうも言った。
「大昔のファミコンゲームみたいな無限ループでもないとな」
「ああ、昔のファミコンとかゲームウォッチのゲームってゲームオーバーになるまで遊べたらしいな」
 シェリルもその話を聞いて言った。
「それこそ」
「得点もどんどんや」
「稼げたんやったな」
「エンディングがなかったんや」
 所謂最後の敵を倒したり目的を達成してだ。
「シューティングとかアクションやとな」
「そやったな」
「そしてな」
 芥川はさらに話した。
「ほんまずっとな」
「ループして」
「終わらんかった」
「そやってんな」
「昭和の頃はそんなゲームばっかりやった」
 無限ループのゲームが殆どであったというのだ。
「それこそ九九九面までやってもな」
「まだか」
「ある感じやった」
「そんなに出来る筈ないな」
 九九九面と聞いてだ、リーは即座に言った。
「もうな」
「そやな」
「ああ、流石にな」
「それでもな」
「昔のゲームはか」
「そんなんやったんや」
 こう言うのだった。
「ゲームウォッチかてな」
「ゲームオーバーするまでか」
「ずっとやってたんや」
「そやったか」
「それでクリアはな」 
 そう言えることはというと。
「一周が終わった時点をな」
「そう言うてたんやな」
「そやった」
 尚所謂二週目をクリアした時点で特典の映像が出る場合もあった、ドラゴンバスターや影の伝説といった作品である。
「その頃はな」
「そやったか」
「それでや」
 芥川はさらに話した。
「クリアしてもな」
「まだあった」
「そう考えるとこの塔はな」
「最後があるからか」
「それだけでな」
「有り難いな」
「終わらんのが一番怖いやろ」
 リーに真顔でこうも話した。
「試練とかは」
「ああ、終わらんもんはな」
「やっていけんな」
「終わらん試練、終わらん苦難」
 リーは言った。
「それは最悪の地獄や」
「そうしたことが何時までもやとな」
「もうな」 
 それこそというのだ。 
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