ドリトル先生の落語
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第三幕その十一
「あの人もね」
「成程ね」
「それがやすしさんで」
「そして寛美さんもだね」
「そんなお笑いだったんだ」
「だからいいんだ、自分をネタにすることはよくても」
それでもというのです。
「人を馬鹿にする様なら」
「そのお笑いは悪いものになる」
「そういうことだね」
「どうしても」
「そうなんだ、まあ流石にさっきお話した学校の先生達は論外だけれどね」
この人達はというのです。
「お笑い以前にね」
「人間としてだよね」
「失格だよね」
「そもそもね」
「そうよね」
「だからね」
その為にというのです。
「そうした人達は駄目でも」
「それでもだよね」
「やっぱり真面目にする」
「それが大事だよね」
「人を笑わせる」
「馬鹿にしたり下に見ないことだね」
「そうだよ、そう思うとあの野球の落語家さんは」
またこの人のお話をするのでした。
「つくづくね」
「駄目だよね」
「知ったかぶりして人を馬鹿にする」
「その時点で落語家失格だね」
「他の人のお家に上がり込んでご飯を漁ってもね」
そうしたことをしてもというのです。
「面白くないしね」
「そうだよね」
「そんなことしてもね」
「落語にも出るよね、人間性が」
「どうしても」
「やすしさんも寛美さんも目は優しかったけれど」
それでもとです、先生はまたお酒を飲んで言いました。
「この人は芽の光もよくなくて」
「人相も卑しい」
「まさに人間性や生き方が出て」
「それでだね」
「人は生まれで決まらないよ」
先生はまた言い切りました。
「決まるのはね」
「生き方だよね」
「それで決まるよね」
「やっぱり」
「リンカーンは人間は四十になったら自分の顔に自信を持てと言ったけれど」
アメリカの大統領だったこの人はというのです。
「それは四十にもなれば」
「生き方が人相に出る」
「そういうことだね」
「元の顔立ちじゃなくて」
「人相のことを言ったんだよね」
「その人相が悪いなら」
それならというのです。
「警戒もしていいよ」
「ヤクザ屋さんとかってそうしたお顔になるしね」
「人相悪くなるよね」
「あとよくドキュンと言われる人達」
「そんな人達もね」
「そう、いつも言っていることやっていることが」
まさにというのです。
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